“有頂天”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うちょうてん93.7%
うちやうてん6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
有頂天うちょうてん溺楽できらくのあとに襲って来るさびしいとも、悲しいとも、はかないとも形容のできないその空虚さは何よりも葉子につらかった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
如何に天才でも非凡人でもこう易々やすやすとトントン拍子に成上ると勢い矜驕きょうきょうとなり有頂天うちょうてんとなるは人間の免かるべからざる弱点である。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
若し私がこんなに彼を愛してゐないのだつたら、有頂天うちやうてんになつた彼の傍に坐つて、彼の語調や樣子を、野蠻やばんだと思つたかもしれない。
みんなの眼が、よろこびに酔つたり、有頂天うちやうてんになつて落ちつきをうしなつたやうなときに、平次の眼は反対に、秋のひぐれの沼のやうに冷たく澄むのです。
鳥右ヱ門諸国をめぐる (新字旧仮名) / 新美南吉(著)