情人をとこ)” の例文
あのやうな面皰だらけの野猿坊やゑんばうみたいなもんでも、近頃情人をとこ出來でけてあつたさうで、そやつに唆かされて惡心がきざしたものと見えます。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
まさかに金を盜んだやつだとは云はなかつたが、料理人とくつついて追出された事、その情人をとこにいたぶられて困つてゐる事を詳しく述べた。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
まさかに會社にたづねて來て、情人をとこと別れる爲めに入用の金を貸してくれと云はれたとは云ひ兼て、偶然往來で逢つて誘はれて行つた事にした。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)