“情夫”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
おとこ31.7%
いろ26.7%
まぶ11.7%
いろおとこ10.0%
をとこ6.7%
じょうふ2.5%
いゝひと1.7%
みそかお1.7%
いいひと0.8%
おもいおとこ0.8%
(他:7)5.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“情夫”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸29.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語3.1%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
まるっこいお尻はもう宵のくち情夫おとこの張三の甘美するにまかせて、なお飽かない不足をぷっと怒っている恰好といえようか。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼女は、昨夜ゆうべ、自分の情夫おとこが他のものと一緒にいたことを耳にして、大変なけんまくで駈けこんで来たのだ。
たれ其奴そいつには尻押しりおしが有るのだらう。亭主が有るのか、あるひ情夫いろか、何か有るのだらう」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
旦「いやさ、彼の娘を連れてッて、情夫いろがある種を知って居るから両人ふたりしっぽり会わしてろうッてんだが何うだえ」
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いや客衆きゃくしゅの勤めには傾城けいせいをして引過ひけすぎの情夫まぶを許してやらねばならぬ。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
大宮から一緒に逃げて来た無頼漢ならずもの情夫まぶを心から怖がっていたからであったという。
定「女物の襟へ手紙を入れて置くのは訝しい訳でございますが、情夫いろおとこの処へでも遣るのでございましょう」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
情夫いろおとこゆえに借金が出来て、仕方なしに前橋へ住替えて来ましたが、当人は何時までも田舎に居るのは厭で
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そして情夫をとここしらへて、嬰児やゝこ生まはつたんや——といふやうなさげすみの意味を言外に匂はしながら、その人が続けるのだつた。
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
「親の恩や義理忘れて来よらんなら、何でその親の言ふこときよらん。親が大切か情夫をとこが大切か。」
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
そこで寄ってたかって聞いてみますと、梅子のやつ情夫じょうふ熱海あたみへ行っていたというのです。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あるいはまた情夫じょうふの出来たために出奔してしまったと云うものもある。
伝吉の敵打ち (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
などと追々増長して、師匠の布子どてらを着て大胡坐おおあぐらをかいて、師匠が楊枝箱ようじばこをあてがうと坐ってゝ楊枝をつかうがいをするなどと、どんな紙屑買が見ても情夫いゝひととしか見えません。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
こりゃア恐れ入りやしたね、何うもこれは出来ないわざでげすな、ちょいとぎょくを付けて、祝儀を遣った其の上で、情夫いゝひとに会わして遣るなんてえ事は中々出来るこッちゃア有りやせん、間夫まぶが有るなら添わして遣りたいてえ七段目の浄瑠璃じゃアねえが
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「何の仔細がありますものか、あれは妾がほんの当座のなぐさみ者、情夫みそかおがわりに眼をかけてやった下人げにんに過ぎませぬわいの」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——この辺にまで、都の噂がつたわって、楠木殿のお妹に、情夫みそかおができ、仕えていた西華門院を逃げ出したとか、その男が、ただならぬ御詮議人ごせんぎにんだとか、領下の咡きも、紛々ふんぷんだった。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「どうして善さんを吉里さんは情夫いいひとにしたんだろうね。最初は、気の毒になるほど冷遇いやがッてたじゃアないかね」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
今あすこに立ッていたなア、小万の情夫いいひとになッてる西宮だ。一しょにいたのはお梅のようだッた。お熊が言ッた通り、平田も今夜はもうかえるんだと見えるな。座敷が明いたら入れてくれるか知らん。いい、そんなことはどうでもいい。座敷なんかどうでもいいんだ。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
やがて参りましたは前々ぜん/\から申し上げました西浦賀の女郎屋の弟息子、芸者小兼の情夫おもいおとこ江戸屋半治が兄の半五郎という、同所では親分筋、至って侠気おとこぎのある男ですから、山三郎も平生から何事も打明けて談合をする男、此のうちの門口で馬よりひらりっとり、門の脇へ繋ぎました。
雨に打たれ嵐に吹かれ死ぬばかりに体は疲労つかれていたが、情夫おもうおとこの一大事と、島君は丑松の後に従って、そそり立った柱によじ登った。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
例へば Shahriyar 王のきさきが黒人の男を情夫じやうふにするくだりの註を見ると、亜剌比亜アラビアの女が好んで黒人の男子を迎へるのはほかではない。
渠は親もあらず、同胞はらからもあらず、情夫つきものとてもあらざれば、一切いっさいの収入はことごとくこれをわが身ひとつに費やすべく、加うるに、豁達豪放かったつごうほうの気は
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
賭博場ばくちばころげ歩き、芸妓屋の情夫にいさんになったり、鳥料理とりやの板前になったり、俥宿の帳附けになったり、かしらの家に厄介になったり、遊女おいらんを女房にしたりしているうちに、すっかり遊人風になり金がなくなると、蛆虫うじむしのように縁類を嫌がらせた。
それに、彼女に手枷足枷てかせあしかせをはめてゐる政略的ひもはあつても、彼女を逃亡させようとする情夫ひもは一人もなかつたのだ。
天国の記録 (旧字旧仮名) / 下村千秋(著)
そしてこの情夫ひもを通じて間接におきみから搾取したのである。
天国の記録 (旧字旧仮名) / 下村千秋(著)
「いえ、そのとき情夫イロが店に来ていたもんで、仙友はふられの、女中はそのまま男とドロン」
「私はアレに情夫イロがあることを知っていますよ。約束の時間を時々おくれたりして、ムリな言いのがれをするのです。しかし、あの晩だけはマチガイなくここに居ました。十時から朝方の三時ごろまで、私の相手をしていたのです」