“つきもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
憑物50.0%
附物28.1%
附属物3.1%
付物3.1%
屬物3.1%
情夫3.1%
3.1%
憑魔3.1%
搗物3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
露骨に云えばたぶらかされていたのだ。だが今は正気となった。憑物つきものは離れてしまった。ああそれにしても纐纈こうけつ布は、なんと俺には宿命であったろう
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
職業しやうばいではありません。職業しやうばいではとても殺生は出来ません。料理は芸の一つで、芸には工夫とそれに附物つきものたのしみといふものがありますからね。」
「そうですとも! 理想はすなわち実際の附属物つきものなんだ! 馬鈴薯いもまるきり無いと困る、しかし馬鈴薯ばかりじゃア全く閉口する!」
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「然しビフテキに馬鈴薯いも附属物つきものだよ」と頬髭ほおひげの紳士が得意らしく言った。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
土手にはその時分から既に「昇ルベカラズ」の立札たてふだ付物つきものになっていたが構わず登れば堀を隔てて遠く町が見える。
雲霧は山につきものであり、塵埃は都の屬物つきものであるが、萬丈の塵は景氣が好い代りに少し息苦しい。山の湖の霧は凉やかでこそあれ、安らかに吾人の睡眠ねむりを包んでくれた。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
同胞はらからもあらず、情夫つきものとてもあらざれば、一切いっさいの収入はことごとくこれをわが身ひとつに費やすべく、加うるに、豁達豪放かったつごうほうの気は、この余裕あるがためにますます膨張ぼうちょうして
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ないしは狐狸のつきものから天狗様のたたりまで、聞かしてやろうってえ心意気さ! 何んと豪勢か豪勢か!
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これしきのことを御存じないとは驚ろいた——妖女ウェーヂマを焼くには普通ただの火では駄目だつてことをさ! 憑魔つきものを焼くには是非とも、煙管きせるの火を使はにやあなりませんやね、ちよつくらお待ちなせえ
それは、私の妻が搗物つきものをしていると
アイヌ神謡集 (新字新仮名) / 作者不詳(著)