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情夫
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まぶ
ふりがな文庫
“
情夫
(
まぶ
)” の例文
望む処は、ひけ過ぎの
情夫
(
まぶ
)
の三角術、三蒲団の微分積分を見せたかった……といううちにも、何しろ
昨夜
(
ゆうべ
)
は出来が悪いのさ。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
菊の井のお力は土方の手傳ひを
情夫
(
まぶ
)
に持つなどゝ
考違
(
かんちが
)
へをされてもならない、夫は昔しの夢がたりさ、何の今は忘れて仕舞て源とも七とも思ひ出されぬ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「いやなに、
情夫
(
まぶ
)
は引け過ぎと申すで、そう急ぐこともござらぬ、はっはっは」と相手は少しも動じない。「それとも、惚れて通うに
田舎武士
(
いなかざむらい
)
は邪魔だといわるるか」
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
お品の
情夫
(
まぶ
)
が旗本の伜の小糸新八郎だということや、お品が松本伊豆守に、引き上げられたということなどを知って、これはてっきり伊豆守から、献上箱の人形として
十二神貝十郎手柄話
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
情夫
(
まぶ
)
は西門慶か。むむ、すっかり読めた。とはいえ、もっと動かぬ生き証人は誰かいめえか」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
厭
(
いや
)
な
客衆
(
きゃくしゅ
)
の勤めには
傾城
(
けいせい
)
をして
引過
(
ひけす
)
ぎの
情夫
(
まぶ
)
を許してやらねばならぬ。先生は現代生活の仮面をなるべく
巧
(
たくみ
)
に
被
(
かぶ
)
りおおせるためには、人知れずそれをぬぎ捨てべき
楽屋
(
がくや
)
を必要としたのである。
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「あの女の亭主になるんだよ、
配偶
(
つれあい
)
にしていただくのさ。もし
情夫
(
まぶ
)
がやって来たら次の間へはずしてやるよ。そして
彼女
(
あいつ
)
の友だちの上靴も磨いてやろうし、
湯沸
(
サモワール
)
の火もおこそう、使い走りだっていとやしないよ……」
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
情夫
(
まぶ
)
の背を打つ背低い女——
心の姿の研究
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「
情夫
(
まぶ
)
に持とうか」
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
菊
(
きく
)
の
井
(
ゐ
)
のお
力
(
りき
)
は
土方
(
どかた
)
の
手傳
(
てつだ
)
ひを
情夫
(
まぶ
)
に
持
(
も
)
つなどゝ
考違
(
かんちが
)
へをされてもならない、
夫
(
それ
)
は
昔
(
むか
)
しの
夢
(
ゆめ
)
がたりさ、
何
(
なん
)
の
今
(
いま
)
は
忘
(
わす
)
れて
仕舞
(
しまつ
)
て
源
(
げん
)
とも七とも
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
されぬ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
大宮から一緒に逃げて来た
無頼漢
(
ならずもの
)
の
情夫
(
まぶ
)
を心から怖がっていたからであったという。
釘抜藤吉捕物覚書:02 梅雨に咲く花
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
金子
(
かね
)
は
為替
(
かわせ
)
で無理算段で返しましたが、はじめての客に帰りの俥まで
達引
(
たてひ
)
いた以上、
情夫
(
まぶ
)
——情夫(苦い顔して)が一度きり
鼬
(
いたち
)
の道では、帳場はじめ、朋輩へ顔が立たぬ、今日来い、明日来い
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
『大きなお世話だろうぜ。おれはここのお可久の
情夫
(
まぶ
)
だもの』
魚紋
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
情夫
(
まぶ
)
の背を打つ背低い女——
詩
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
菊の井のお力は土方の手伝ひを
情夫
(
まぶ
)
に持つなどと
考違
(
かんちが
)
へをされてもならない、それは昔しの夢がたりさ、何の今は忘れてしまつて
源
(
げん
)
とも七とも思ひ出されぬ
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
情
常用漢字
小5
部首:⼼
11画
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
“情”で始まる語句
情
情婦
情人
情誼
情緒
情事
情合
情景
情死
情無