“為替”のいろいろな読み方と例文
旧字:爲替
読み方割合
かわせ80.6%
かはせ14.9%
がわせ3.0%
がはせ1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一、この年の中頃から為替かわせは不幸な偏倚をつづけていた。三月目みつきめにはむかしの半分に、半年の終りには約三分の一になってしまった。
黒い手帳 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ゆき子は妊娠してゐた。富岡に三度ほど手紙を出したが、富岡からは、そのうち行くと云ふ返事が一回あつたきりで、その時、五千円の為替かはせを送つて来た。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
二百三百と、ふところがさびしくなると、性急に電報為替がわせなどで金を取り寄せていることが、そのころにはだんだん露骨になって、見ている庸三も気が痛むのであった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
なんでもその文面によると、僕が仙台せんだい針久はりきう旅館とかにとまつてゐて、電報為替がはせで金を取り寄せたと云ふのであつた。
偽者二題 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)