“みそかお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
密夫66.7%
情夫33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「しらばッくれるな。密夫みそかお如海にょかい坊主が、巧雲の寝間にもぐり込んでいるだろうと、訊いているんだ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
密夫みそかおと云う彼にとっては、いまだ踏んでみた事のない恋の領域の事を、この四五日、一心に思い詰めていた為だろう。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「何の仔細がありますものか、あれは妾がほんの当座のなぐさみ者、情夫みそかおがわりに眼をかけてやった下人げにんに過ぎませぬわいの」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この辺にまで、都の噂がつたわって、楠木殿のお妹に、情夫みそかおができ、仕えていた西華門院を逃げ出したとか、その男が、ただならぬ御詮議人ごせんぎにんだとか、領下の咡きも、紛々ふんぷんだった。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)