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密夫
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みそかお
ふりがな文庫
“
密夫
(
みそかお
)” の例文
でなければ
物真似
(
ものまね
)
の道化に尽きていた為に、こうした
密夫
(
みそかお
)
の狂言などに、
頼
(
たのま
)
れるような前代の名優の仕残した型などは、
微塵
(
みじん
)
も残っていなかった。
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
傳「実は申上げようはございませんが、もう往来も途切れたから申上げますが、御新造様は誠に
怪
(
け
)
しからん、
密夫
(
みそかお
)
を
拵
(
こしら
)
え遊ばして逢引を致しますので」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「しらばッくれるな。
密夫
(
みそかお
)
の
如海
(
にょかい
)
坊主が、巧雲の寝間にもぐり込んでいるだろうと、訊いているんだ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
密夫
(
みそかお
)
と云う彼にとっては、
未
(
いま
)
だ踏んでみた事のない恋の領域の事を、この四五日、一心に思い詰めていた為だろう。
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
この狂言に比べましては、七三郎殿の『浅間ヶ嶽』の狂言も
童
(
わらべ
)
たらしのように、曲ものう見えまするわ。前代未聞の
密夫
(
みそかお
)
の狂言とは、さすがに門左衛門様の御趣向じゃ。
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
弥五七 (道化方らしく誇張した身振りで)さればこそ前代未聞の
密夫
(
みそかお
)
の狂言じゃ。
傾城買
(
けいせいかい
)
にかけては日本無類の藤十郎様を、今度はかっきりと気を更えて、密夫にしようとする工夫じゃ。
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
弥五七 昨日ちょっとある所で、聞いた噂じゃが、藤十郎どのは、今度の狂言の工夫に悩んだ揚げ句、ある茶屋の女房に恋をしかけ、
密夫
(
みそかお
)
の心持や、
動作
(
しぐさ
)
の形を付けたということじゃが、
真実
(
ほんとう
)
かのう。
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
密夫
(
みそかお
)
の身のこなしが、とんとたまらぬと京女郎たちの噂話じゃ。
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
密
常用漢字
小6
部首:⼧
11画
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
“密”で始まる語句
密
密々
密着
密告
密偵
密通
密林
密雲
密接
密々話