“性情”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいじやう30.8%
せいじょう30.8%
せいじよう7.7%
たち7.7%
ならい7.7%
ゼーレ7.7%
テムペラメント7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぱん子女しぢよ境涯きやうがい如此かくのごとくにしてまれにはいたしかられることもあつてそのときのみはしをれても明日あすたちま以前いぜんかへつてその性情せいじやうまゝすゝんでかへりみぬ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ママの意図いととしては、フランス人の性情せいじょうが、利に鋭いと同時に洗練された情感と怜悧れいりさで、敵国の女探偵を可愛かわゆく優美に待遇する微妙な境地を表現したつもりでしょう。
かの女の朝 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
なんゆへきはめて正直せうじきなるこゝろもつて、きはめて愛情あいじようにひかさるべき性情せいじようしかしてはゝいもと愛情あいじよう冷笑れいしようするにいたりしや
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
彼は、頼もしいおとこと思うと、打ち込む性情たちであった。佐久間、柴田、前田、そして藤吉郎などという幕下は、皆、信長が真実、打ち込んでいるおとこたちだった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
総じて貴人というものは、上淫じょういんたしなむのです。そなた二人は、にじとだに雲の上にかける思いと——いう、恋歌を御存じか。そのとおり、王侯のきさきさえも、犯したいと思うのが性情ならいなのじゃ。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
曰く性情ゼーレの動作にして意思ガイスト——考察と共に詩術の要素をかたちづくるもの即ちこれなり。けだし著者は詩境と人境との区別あるを知つて、之を実行するに当ツては終に区別あるを忘れたる者なり。
舞姫 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
同君のこの趣味は、地方色を重んぜよという理論の側よりも、むしろ氏の性情テムペラメントの中に根ざして居る純日本趣味並びに古典的趣味の側から多く要求されているのである。
緑色の太陽 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)