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性來
読み方 | 割合 |
せいらい | 54.5% |
しやうらい | 27.3% |
うまれつき | 9.1% |
たち | 9.1% |
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然し
卯平は
老衰の
身を
漸くのことで
投げ
掛けた
心の
底に
蟠つた
遠慮と
性來の
寡言とで、
自分から
要求することは
寸毫もなかつた。
其の
間彼は
何にも
不足に
思つては
居なかつた。それを
勘次が
歸つて
見ると
性來好きでない
勘次へ
忽ちに
二人の
子は
靡いて
畢つた。
「
其癖朝湯に
行ける
日は、
屹度寐坊なさるのね」と
細君は
調戲ふ
樣な
口調であつた。
小六は
腹の
中で
是が
兄の
性來の
弱點であると
思ひ
込んでゐた。
卯平は
見るから
不器用な
容子をして
居て、
恐ろしく
手先の
業の
器用な
性來であつた。それで
彼は
仕事に
出ると
成つてからは
方々へ
傭はれて
能く
俵を
編んだ。