性質さが)” の例文
信実のところ私は、一葉女史を畏敬いけいし、推服してもいたが、私の性質さがとして何となく親しみがたく思っていた。
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
われに計略はかりごとあり、及ばぬまでも試み給はずや、およきつねたぬきたぐいは、その性質さがいたっ狡猾わるがしこく、猜疑うたがい深き獣なれば、なまじいにたくみたりとも、容易たやすく捕へ得つべうもあらねど。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
「きついお性質さがらしい」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
結局我ン張る僕の性質さが
ところが、その人は、友達のように親しく一葉に同情し、友達よりも深い信実心まごころを示した。いかほど用心深い性質さがでも、若い女には若い血潮が盛られている。
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)