“狡猾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうかつ76.3%
ずる11.6%
かうくわつ6.5%
かうかつ1.4%
こうくわつ0.5%
わるかしこ0.5%
あぶれ0.5%
こす0.5%
こすつか0.5%
さか0.5%
わるがしこ0.5%
わるご0.5%
カンニング0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
狡猾な知覚——風に揺れる他の草の葉が触れたときは何の反応も示さないのに、ほんの少しでも人間がさわるとち葉を閉じて了う。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
してみると君が試験に狡猾をしたのは、親孝行のためにしたというのか、「そうでござります」という。こういうことは間々ある。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
日を重ねて北へ進むと、湖岸の土人は次第に狡猾兇暴なものが多くなりました。一行の全員には十発づつの弾丸がくばられました。
アフリカのスタンレー (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
けれど今日ては、海賊餘程狡猾になつて、かゝる手段づるで、ふるに海底潜水器發明があつて以來海賊船發明應用して
それは深山んで白頭猿ばるゝ、めて狡猾一種で、一群そ三十ばかりが、數頭巨大つて、丁度アラビヤの大沙漠旅行する隊商のやうに
立出けり然ば九郎兵衞は是より百姓になり消光處らぬ事のみ多ければ村方にても持餘れ果ては居けれども九郎兵衞は狡猾き者故勿々越度
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
も一に飮終りてコレ若いもの狼藉飮逃などは致さぬぞ某がしが身形の惡きゆゑ大方其所りの狡猾ものか盜賊とでも見込だであらう代錢は殘らずひ遣はすぞコレ路用の金は此通り澤山所持して居ると懷中胴卷
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
望月刑事が当家へ訪ねたのは、日ももうトップリ暮れた頃だった。栄吉は稼ぎに出ていて未だ帰らず、三十そこ/\と思われる狡猾そうな顔をした女房が留守番をしていた。
青服の男 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
たゞ小さな街に殘つた氣も狹く口先のみ怜悧なあの眼の狡猾らい人士のみが小さな裁判沙汰に生噛りの法律論を鬪はして徒に日をおくるばかり
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
聖書にはその物語がこまごま述べてあるけれど、蛇については「神の造りたまひし野の生物の中に蛇もつとも狡猾し」
大へび小へび (新字旧仮名) / 片山広子(著)
われに計略あり、及ばぬまでも試み給はずや、は、その性質狡猾く、猜疑深き獣なれば、いにみたりとも、容易く捕へ得つべうもあらねど。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
その上いささか狡猾すく、深川へ遊びにお出のときは、芸者どもの祝儀を奉書紙に包んで恭しく水引を掛け、金何百疋と大々と書いたものを用意なされて一同に下される。
玉取物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ここでは完全に「日本人は見掛けによらぬ狡猾だ」という彼等の観念を覆えおおせた。
日蔭の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)