“狡猾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうかつ77.0%
ずる11.5%
かうくわつ6.2%
かうかつ1.3%
こうくわつ0.4%
わるかしこ0.4%
あぶれ0.4%
こす0.4%
こすつか0.4%
さか0.4%
わるがしこ0.4%
わるご0.4%
カンニング0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
狡猾(こうかつ)な知覚——風に揺れる他の草の葉が触れたときは何の反応も示さないのに、ほんの少しでも人間がさわると忽(たちま)ち葉を閉じて了う。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
してみると君が試験に狡猾(ずる)をしたのは、親孝行のためにしたというのか、「そうでござります」という。こういうことは間々(まま)ある。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
日を重ねて北へ進むと、湖岸の土人は次第に狡猾(かうくわつ)で兇暴(きようぼう)なものが多くなりました。一行の全員には十発づつの弾丸がくばられました。
アフリカのスタンレー (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
けれど今日(こんにち)に於(おい)ては、海賊(かいぞく)も餘程(よほど)狡猾(かうかつ)になつて、かゝる手段(しゆだん)に出(い)づる事(こと)は稀(まれ)で、加(くわ)ふるに海底潜水器(かいていせんすいき)の發明(はつめい)があつて以來(いらい)、海賊船(かいぞくせん)は多(おほ)く其(その)發明(はつめい)を應用(おうよう)して
それは此(この)深山(しんざん)に棲(す)んで居(を)る白頭猿(はくとうえん)と呼(よ)ばるゝ、極(きわ)めて狡猾(こうくわつ)な猴(さる)の一種(いつしゆ)で、一群(いちぐん)凡(およ)そ三十疋(ぴき)ばかりが、數頭(すうとう)の巨大(きよだい)な象(ぞう)の背(せ)に跨(またが)つて、丁度(ちやうど)アラビヤの大沙漠(だいさばく)を旅行(りよかう)する隊商(たいしやう)のやうに
後(あと)に立出(たちいで)けり然ば九郎兵衞は是より百姓になり消光處(くらすところ)に良(よか)らぬ事のみ多ければ村方にても持餘(もてあま)し何(いづれ)も呆(あき)れ果ては居けれども九郎兵衞は狡猾(わるかしこ)き者故勿々(なか/\)越度(をちど)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
も一息(いき)に飮終りてコレ若いもの狼藉(らうぜき)に飮逃(のみにげ)などは致さぬぞ某がしが身形(みなり)の惡きゆゑ大方其所(そこ)ら邊(あた)りの狡猾(あぶれ)ものか盜賊とでも見込だであらう代錢は殘らず拂(はら)ひ遣はすぞコレ路用(ろよう)の金は此通り澤山所持して居ると懷中(くわいちう)の胴卷(どうまき)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
望月刑事が当家(こゝ)へ訪ねたのは、日ももうトップリ暮れた頃だった。栄吉は稼ぎに出ていて未だ帰らず、三十そこ/\と思われる狡猾(こす)そうな顔をした女房が留守番をしていた。
青服の男 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
たゞ小さな街に殘つた氣も狹く口先のみ怜悧なあの眼の狡猾(こすつか)らい人士のみが小さな裁判沙汰に生噛りの法律論を鬪はして徒に日をおくるばかり
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
聖書にはその物語がこまごま述べてあるけれど、蛇については「神の造りたまひし野の生物(いきもの)の中に蛇もつとも狡猾(さか)し」
大へび小へび (新字旧仮名) / 片山広子(著)
われに好(よ)き計略(はかりごと)あり、及ばぬまでも試み給はずや、凡(およ)そ狐(きつね)狸(たぬき)の類(たぐい)は、その性質(さが)至(いたっ)て狡猾(わるがしこ)く、猜疑(うたがい)深き獣なれば、憖(なまじ)いに企(たく)みたりとも、容易(たやす)く捕へ得つべうもあらねど。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
その上いささか狡猾(わるご)すく、深川へ遊びにお出のときは、芸者どもの祝儀を奉書紙に包んで恭しく水引を掛け、金何百疋と大々(だいだい)と書いたものを用意なされて一同に下される。
玉取物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ここでは完全に「日本人は見掛けによらぬ狡猾(カンニング)だ」という彼等の観念を覆えおおせた。
日蔭の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)