“ずる”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ズル
語句割合
68.9%
狡猾13.8%
9.0%
1.8%
1.2%
狡獪1.2%
狡黠1.2%
老獪1.2%
巧計0.6%
0.6%
(他:1)0.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ずるい道具屋などはそれをい事にして、よく贋物にせものを持ち込んでは、うま箱書はこがきを取らうとする。
女の美しさ——それだけでも十分なのに、加之おまけにまた女のずるさ——これを傑作と呼ばないのは盲目めくらである。
「そうお前のように、私にばかり言わせて……お前も少許ちったあ言わなくちゃ狡猾ずるいよ。あの方をお前はどう思うの」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「では、云い当てて見ましょうか」と狡猾ずるそうに眼を細めて云ったが、しかし、何故か法水は、胸を高く波打たせていて、
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
『は。』と、言つて、ずるさうな、臆病らしい眼附で健の顏を見ながら、忠一は徐々そろ/\後退あとしざりに出て行つた。
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
と言つて、ずるさうな、臆病らしい眼付で健の顔を見ながら、忠一は徐々そろそろ後退あとしざりに出て行つた。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
智馬と知りながら知らぬ真似まねして凡馬の値で買うとはずるい、まこと欲しいなら一億金出すか
兎は後脚が長くてすこぶるはやく走りその毛色が住所の土や草の色と至って紛らわしき上に至ってずるく、細心して観察した人の説にその狡智狐にすという。
今、庸三は別にそれを当てにしているわけではなかったけれど、葉子と別れるには、そうした遊び相手のできた今が時機だという気もしていたので、葉子を迎えに行くのをずるけようとして、そのまま蚊帳かやのなかへ入って、疲れた体を横たえた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
つい頭の上の山々を飛び廻っているのですから。……手前、幼少の頃など、学校をずるけて、船で淡島へ渡って、鳥居前、あの頂辺てっぺんで弁当を食べるなぞはお茶の子だったものですが、さて、この三津、重寺、口野一帯と来ますと、行軍の扮装いでたちでもむずかしい冒険だとしたものでしてな。——沖からこの辺の浦を一目に眺めますと
半島一奇抄 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
正直の仙さんは一剋いっこくで向張りが強く、智慧者ちえしゃの安さんは狡獪ずるくてやわらかな皮をかぶって居た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
それから長い指で女のむつちりした剥きだしの腕にちよいと触つて、狡獪ずるさうな、それと同時にひどく得意らしい顔つきをして、「これはいつたい何でしたつけね、美しいソローハさん?」さう言つて、少し後へ飛びのいたものである。
彼は普通自分の動機や行為を、よく吟味してみて、そのあまりに、狡黠ずるくって、不真面目で、大抵は虚偽を含んでいるのを知っているから、遂に熱誠な勢力を以てそれを遂行する気になれなかったのである。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼は普通自分の動機や行為を、よく吟味して見て、そのあまりに、狡黠ずるくつて、不真面目ふまじめで、大抵は虚偽きよぎを含んでゐるのを知つてゐるから、遂に熱誠な勢力を以てそれを遂行する気になれなかつたのである。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
北條某ほうじょうなにがしとやらもう老獪ずる成上なりあがものから戦闘たたかいいどまれ
老刑事のネチネチした老獪ずるい手段が、ホントウに自烈度じれったくて腹が立っていたのだから……。
冗談に殺す (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そうら解った、わたくし去日このあいだからどうも炭の無くなりかたが変だ、如何いくら炭屋が巧計ずるをして底ばかし厚くするからってこうも急に無くなるはずがないと思っていたので御座いますよ。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
身を投げて死んだと聞いた時には、いっそ一思いに死んでしまいたいと思いましたが、まさかに死ぬにも死なれず、前世の約束ごとゝ思いましたから、うちを仕舞っておいずるを掛け、罪滅つみほろぼしのために西国三十三番の札所を廻りましたのは