“ずる”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ズル
語句割合
狡70.1%
狡猾13.4%
猾8.2%
老獪1.5%
黠1.5%
怠1.0%
狡獪1.0%
狡黠1.0%
巧計0.5%
猜0.5%
笈0.5%
頭盧0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『ハ、否(いゝえ)。』と喉(のど)が塞(つま)つた樣に言つて、山内は其狡(ずる)さうな眼を一層狡さうに光らして、短かい髭を捻つてゐる信吾の顏をちらと見た。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
だから、誰でも直ぐ眩惑(げんわく)されて、敬愛するようになるが、よく観察すると、内面的には小心で、中々意地の悪い所があり、且つ狡猾(ずる)い所がある。
血液型殺人事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
二階へ庇(ひさし)を渡つて入つた上、よく眠つてる金之助を當て身で目を廻させ、鎌で切り刻んだのは猾(ずる)いやり方だ。足袋の始末を
老刑事のネチネチした老獪(ずる)い手段が、ホントウに自烈度(じれった)くて腹が立っていたのだから……。
冗談に殺す (新字新仮名) / 夢野久作(著)
兎は後脚が長くてすこぶる迅(はや)く走りその毛色が住所の土や草の色と至って紛らわしき上に至って黠(ずる)く、細心して観察した人の説にその狡智狐に駕(が)すという。
葉子を迎えに行くのを怠(ずる)けようとして、そのまま蚊帳(かや)のなかへ入って、疲れた体を横たえた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
時々は甘えて煙草をくれと云う。此家(うち)では喫(の)まぬと云っても、忘れてはまた煙草をくれと云う。正直の仙さんは一剋(いっこく)で向張りが強く、智慧者(ちえしゃ)の安さんは狡獪(ずる)くて軟(やわらか)な皮をかぶって居た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
其(その)あまりに、狡黠(ずる)くつて、不真面目(ふまじめ)で、大抵は虚偽(きよぎ)を含んでゐるのを知つてゐるから、遂に熱誠な勢力を以てそれを遂行する気になれなかつたのである。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そうら解った、私(わたくし)は去日(このあいだ)からどうも炭の無くなりかたが変だ、如何(いくら)炭屋が巧計(ずる)をして底ばかし厚くするからってこうも急に無くなる筈(はず)がないと思っていたので御座いますよ。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「私はすすめないな、無能な許りでなく猜(ずる)い、人に仕事を押付けておいて自分がしたように拵(こしら)える、むやみに中傷や誹謗(ひぼう)で人を傷つける、不平やごたごたの起こるもとだよ」
山椿 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
前世の約束ごとゝ思いましたから、家(うち)を仕舞っておい笈(ずる)を掛け、罪滅(つみほろぼ)しのために西国三十三番の札所を廻りましたのは、ひょッと面目ないと思って田舎にでも匿(かく)れてゝ
「この、おびん頭盧(ずる)めッ!」ぴゅう——と杖がとたんに唸(うな)ったと思うと
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)