“わるごす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悪狡40.0%
惡狡20.0%
狡獪20.0%
狡黠20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夫人は法師ぼうずに目礼をすると、すぐにどたばたとお庄らの控えている傍を通って、本堂の奥の方へ入って行ったが、それを見受くる法師ぼうずのしおしおした目元には、悪狡わるごすいような笑いが浮んでいた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
お互に生存の安全を得やうといふんで、惡狡わるごすく、すばしこく立廻たちまわツて、そりや惨忍ざんにんなもんだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
葉子の目に、そこに憎みきれない狡獪わるごすい老人が、いくらか照れかくしに咽喉のどぜ撫ぜ坐っていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
自分を信用させようと骨を折っている、男の狡黠わるごすい態度も蔑視さげすまれたが、この男ばかりを信じているらしい、母親の水臭い心持も腹立しかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)