悪狡わるごす)” の例文
旧字:惡狡
こういうむずかしい事件にひっかけて策略をするような悪狡わるごすい男とも見えないが、たしかに裏になにかある。
悪の花束 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
夫人は法師ぼうずに目礼をすると、すぐにどたばたとお庄らの控えている傍を通って、本堂の奥の方へ入って行ったが、それを見受くる法師ぼうずのしおしおした目元には、悪狡わるごすいような笑いが浮んでいた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)