“悪寒”のいろいろな読み方と例文
旧字:惡寒
読み方割合
おかん67.9%
さむけ25.9%
をかん3.6%
さむさ0.9%
わるさむ0.9%
わるざむ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうちに全身をれ流れた汗が冷え切ってしまって、タマラナイ悪寒おかんがゾクゾクと背筋をいまわり初めた時の情なかったこと……。
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
こんな筈はなかったのにと、白シャツ一枚でしきりに我と我が喉のくびり方を研究している中に悪寒さむけを覚えて、用心の為め又三四日休んだ。
女婿 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
私は耳が鳴つたり腰が痛んだりする自分に返つて、それが身に附き纏ふ持病のやうに離れないことを思つて見た時は、一種の悪寒をかんを覚えた。
(新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
髑髏されかうべといふものは恁麽こんなぢやなからうかと思つたり、紅い口が今にも耳の根まで裂けて行きさうに見えたりして、ひ知れぬ悪寒さむさに捉はれる事が間々あつた。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
悪寒わるさむい風が北方の海から吹いて来る。すすけた障子を閉めて灰色の壁に向った周蔵は、頭を手拭てぬぐいで鉢巻して、床の上に起上って考え込んでいた。
黄色い晩 (新字新仮名) / 小川未明(著)
悪寒わるざむい曇った天気は、夕方から雨になった。
(新字新仮名) / 小川未明(著)