“たくらみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
計画13.8%
企謀13.8%
企図10.3%
10.3%
奸計6.9%
陰謀6.9%
3.4%
企画3.4%
企畫3.4%
工夫3.4%
巧計3.4%
惡計3.4%
意企3.4%
術數3.4%
計謀3.4%
詭計3.4%
謀計3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
獄舎の庭では夜陰やいんに無情の樹木までがたがいに悪事の計画たくらみささやきはせぬかと疑われるので、くは別々に遠ざけへだてられているのであろうというように見えてなりません。
監獄署の裏 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
岐阜を葬らんという企謀たくらみをめぐらしておるとのことにございます
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
プレストン君というのは二人とも同じく懇意なのであるが、彼のために言っておけば、彼は私の企図たくらみはほんのちょっとばかりも疑っていはしなかったのである。
元就の真意は、厳島へ我が大軍をひきつけ、安否の合戦して雌雄を決せんとのたくらみなるべし。
厳島合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
実は、あの倍音に陥穽かんせいがあるような気がしたからなんだ。なんだか微妙な自己曝露のような気がしたので、あれを僕の神経だけに伝えたのにも、なんとなく奸計たくらみがありそうに思われたからなんだよ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「この盗難の背後には、我家を呪い我家を滅ぼそうとする、恐ろしい陰謀たくらみがあるらしいぞ!」
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
どの道落ちる城ですが、その没落をはやめたのは、よくにあせって、怪しいたくらみをしたからなんです。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すべて、私念わたくしといふ陋劣さもしい心があればこそ、人間ひと種々いろいろあし企画たくらみを起すものぢや。罪悪あしきの源は私念わたくし、私念あつての此世の乱れぢや。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
すべて、私念わたくしといふ陋劣さもしい心があればこそ、人間は種々の惡き企畫たくらみを起すものぢや。罪惡の源は私念、私念あつての此世の亂れぢや。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「いくら今夜が闇の夜でも、誰かその辺に立ち聞きでもしてせっかくの工夫たくらみ邪魔じゃまされては骨折り損でございますゆえ、きたないけれど私の住居すまいでお話しようではございませんか」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、思うと、叡山の夜が、月丸の深い巧計たくらみから出たようにも思えた。然し、綱手は、自分で、それを、打消した。そして
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
我は惡計たくらみ拔道ぬけみちをすべてしりつくし、これらのわざをおこなひてそのきこえ地のはてにまで及べり 七六—七八
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
亡父鉄斎の意企たくらみ。夜泣きの大小の流別。おのが病のこと……など、など。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
うまうまと自分の陋劣ろうれつ術數たくらみだまされた不幸な彼女の顏が眞正面に見戍みまもつてゐられなかつた。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
ですから、御覧のとおりの開けっ放しで、勿論陥穽わな計謀たくらみもありっこないのです。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
我おもへらく、彼等は我等のために嘲られてその怨み必ず大ならんとおもはるゝばかりのそこなひをうけ詭計たくらみにかゝるにいたれるなり 一三—一五
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
が、——俺が一二日のうちに行く——と聞くと、その謀計たくらみがばれるのが怖さに、あわてて、取って置きの仕事に取りかかった——。