“もくろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
目論66.2%
目企23.0%
目算2.7%
計画2.7%
1.4%
企図1.4%
企謀1.4%
1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、日本人の会社は、従来の贅沢な営業方針を改め、もっと一般向きの旅館として、有利な経営を目論もくろむことになりました。
人間椅子 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
そして、ここに彼が、戦略上の一つの橋頭堡きょうとうほ目企もくろむにいたったのも、要は、さきに四散した残党たちの結集をはかるにあった。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
酒井家の巨財を奪おうために、季参一味の盗賊共はわざわざ此土地へ移転して参り、雪枝の美貌を囮にして酒井家の子息をおびき寄せようと目算もくろんでいたのだそうでございます。
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「何を計画もくろんでいるだか知らないが、月給はちっと下っても、やっぱり出た方がいいかと思うがね。」
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
大きなもくろみが出来ぬと見える——と、まあ、あの方々でござりますから、そんな無遠慮なこともおおせられておりました
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
と、冀北きほく征伐の征旅が、去年にも倍加した装備をもって、ここに再び企図もくろまれたのであった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうすると、趣向をしたのはこの人では無いらしい、企謀もくろんだものなら一番懸けに、婆々ばばあを見着けそうなものだから。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
倉子の容貌は真に聞きしより立優たちまさりてうるわしく、其目其鼻其姿、一点の申分無く、容貌室中に輝くかと疑われ、余はかゝる美人が如何でか恐しき罪をもくろみて我が所天おっとに勧めんやと思いたり
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)