“所天”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おっと35.3%
ていしゅ26.5%
をつと20.6%
あなた5.9%
つれあい2.9%
うち2.9%
やど2.9%
をツテ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後で叱るなどとは父か所天おっとで無くては出来ぬ事だ、余「其の人は誰ですか。私の叔父ですか」秀子「イイエ、阿父おとう様では有りません」
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
今は姓ですが、母方のほうは李姓ですよ、所天ていしゅくなってから十年になりますが、男の子がないものだから、今にこうしております。
断橋奇聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
皮肉を云はれながらも、所天をつとがいつに無く多少のうち解けを見せるのが、千代子には嬉しかつたらしい、で、ながちりをしてゐたので
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
『だからね、母が何と言っても所天あなた決して気にしないで下さいな。気狂きちがいだと思って投擲うっちゃって置いて下さいな、ね、後生ですから。』
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ところが所天つれあいくなってからというものは、その男の怨霊おんりょう如何どうかすると現われて、可怖こわい顔をして私をにらみ、今にも私を取殺とりころそうとするのです。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
所天うちに云うのもいやだから黙っております
藍微塵の衣服 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
尚だ所天やどがゐた時分じぶんに、ほら、氣が莎蘊むしやくしやすることばかりなんでせう、所天はもうお金に目が眩むでゐるんですから、私が何と謂ツたツて我を押張おしはツて、沒義道もぎだうな事を爲す
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
お房の母は、また、其れが苦になツて、をりさへあれば其の非行ひかうを数へ立てて、所天をツテ罵倒こきおろした。雖然馬の耳に念佛ねんぶつだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)