“可怖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こわ42.9%
おつかな14.3%
おそろし9.5%
おつかね4.8%
おつかねえ4.8%
おそ4.8%
おそるべし4.8%
おそろ4.8%
おっかな4.8%
こわい4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其那にじき驚いたり可怖こわがったりするようなら彼女は偉いジェラルド太守の夫人にふさわしくありますまい、どうか思いつきを遂げさせて下さい。
「へえ、わしやはあ可怖おつかなくつてやうねえんですから、わしらんねえところへはかゝあばかりえ/\たんでがすから」
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
可笑をかしき可憐あはれなる事可怖おそろしき事種々しゆ/″\さま/″\ふでつくしがたし。やう/\東雲しのゝめころいたりて、水もおちたりとて諸人しよにん安堵あんどのおもひをなしぬ。
本當ほんたうたんだよ、可怖おつかねえやうだな」其處そこわか女房にようばうはしみ/″\といつた。それからつゞいての二三にんうへやら生口いきぐちやらをせた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「おつかあがえんだかもんねえ、さうらあかるくつた。りやねえかさつてんだ。可怖おつかねえことあるもんか」卯平うへいおも調子てうしでいふのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
これを見ても、私はそう云っていてはきりがなくなる、と云われた貴方の言葉を思い出し可怖おそるべしおそるべしと毛穴から油あせを感じた。
可怖おそるべし、また高吼の義という。翼生えた若い極醜女で、髪も帯も、蛇で、顔円く、鼻ひらたく、出歯大きく、頭を揚げ、舌を垂れ振るう。あるいはいう、金の翼、真鍮の爪、猪の牙ありと。
こういう田舎道を歩いて行きながら、深い谷底の方で起る蛙の声を聞くと、妙に私はしつけられるような心持こころもちに成る。可怖おそろしい繁殖の声。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
じゃ、まあそう可怖おっかなそうにきょろきょろ立っていなくとも好う御座んさあね、お婆さん、誰が知ってるもんですか。それに此方こちとらだってお互に何も弱点あらの拾いっこを
途端に其処に通掛った近衛の将校の方があったのです——凛々りりしい顔をなすった戦争いくさに強そうな方でしたがねえ、其将校の何処が気に入らなかったのか、其可怖こわい眼をした女の方が
昇降場 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)