“嚊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かかあ33.3%
かゝあ21.8%
かか18.4%
かゝ12.6%
10.3%
かかア2.3%
いびき1.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれど夏は燈火あかりのつかぬうちに食事をするのが農家の慣わしであるから、帰りが遅くなってかかあに小言をいわれるのは無理もないことである。
風波 (新字新仮名) / 魯迅(著)
かかあの事なんぞを案じるよりゃ、お前こそ体に気をつけるがい。何だかこの頃はいつ来て見ても、ふさいでばかりいるじゃないか?」
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ある夜のことに藤吉が参りまして、洗濯物せんたくものがあるならかかあに洗わせるから出せと申しますから、遠慮なく単衣ひとえ襦袢じゅばんを出しました。
女難 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「へえ、わしやはあ可怖おつかなくつてやうねえんですから、わしらんねえところへはかゝあばかりえ/\たんでがすから」
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
今もかゝあに云はれた通り、一つ長屋の彦兵衞さんが繩附きになつて出て行くのを知つてゐながら、今まで默つてゐたのはどうも良くねえ。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
いや、今年の春頃から、かゝあがはりに連れて来たんだといふ話で、何でも、はア、芋沢いもさはあたりの者だつて言ふ事だす。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
然れども長屋のかか金棒かなぼう引くは聞くにへず識者が茶話さわにはおのづと聞いて身のいましめとなるもの多し。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「親分、身柄調べたあひどうがしょう。あっしもそこを言ってやりやした。瘠せても枯れても他人ひとかかあへよくも——。」
おれおまえのような好いかかでも持ったら清潔きれいにしようよ、アハハハと笑えばお吉も笑いながら、そうしたらまた不潔不潔と厳しくおいじめなさるか知れぬ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
亡き母の葬式の時きり土藏から出たことの無かつた輪島の本膳が二十人前、箱のまゝ擔ぎ出されて、お駒や近所から手傳ひに來たかゝ衆の手によつて空拭きをかけられた。
父の婚礼 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「そんなことはありません。いくら僕がハルピンが好きでも、さういふものはありませんよ。矢張、先生と同じですよ。東京の郊外に置いて来たかゝの夢でも見るだけですよ」
時子 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
參詣人さんけいにんへも愛想あいそよく門前もんぜん花屋はなや口惡くちわかゝ兎角とかく蔭口かげぐちはぬをれば、ふるしの浴衣ゆかた
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
引切ひっきりなしにからの煙草をぐ真似し時々は「うしても見出せねば、そうだ何うしても見出して呉れる」と打呟く声を洩す
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
……牧草でも、レッドトップならば匂いぐらいはぎまするが、チモーシとなれば、はやもう、鼻面はなづらも寄せん。燕麦えんばくに大豆。それから、ふすまに唐もろこし。
キャラコさん:10 馬と老人 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
そしてたうたう手拭てぬぐひのひとあしこつちまでつて、あらんかぎりくびばしてふんふんいでゐましたが、にはかにはねあがつてげてきました。
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
かかアかね」と、善吉はしばらく黙して、「宿なしになッちあア、夫婦揃ッて乞食こじきにもなれないから、生家さとへ返してしまッたんだがね……。ははははは」と、善吉は笑いながら涙を拭いた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
無いそでは振れないから一番いいのさ。娑婆しゃばへ出てから、乞食こじきも同然、お酒どころか飯も食えない事があったよ。せがれが丈夫でいたらどうにか力になるんだがね。おれがあっちへ行っている中に肺炎で死んでしまうし、かかアは娘と一緒に田舎へあずけてある始末だ。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ただね、生命の最後の一線だけは、やや安全に保証されているのでなければ、スポーツなんて無意義だと思うんだ。危険を冒すことだけが登山の最大の意義だというんなら、それはスポーツの軽業かるわざ主義だよ。……君、君、そこでいびきなんかかいちゃ駄目だよ。