“嚊々”の読み方と例文
読み方割合
かかあ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
神月は——おや、人魂ひとだまが飛ぶ、——と何心なくいったんだ。谷中は近し、こりゃ感情だね。そうすると、あの嚊々かかあめ。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
神月が人魂だといったのを聞いた時、あいつ愛嬌あいきょうのない、鼻のたかい、目のきつい、源氏物語の精霊しょうりょうのような、玉司たまつかさ子爵夫人りゅう子、語を換えて云えば神月の嚊々かかあだ。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何、もう子爵家を去って、寺に下宿したらいじゃあないか。僕はね、爵位と、君があの高慢な嚊々かかあとを棄てたというので、すべての罪を償うてあまりあるもんだと思う。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)