“隆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たか68.2%
さか10.6%
りゅう9.1%
たかし4.5%
あが1.5%
さかん1.5%
ゆたか1.5%
りゆう1.5%
タカ1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すっかり禿げ上った白髪を総髪に垂らして、ひたいに年の波、鼻たかく、せた唇元くちもとに、和らぎのある、上品な、六十あまりの老人だ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
徳望もとよりさかんにして、一時の倚重きちょうするところとなり、政治より学問に及ぶまで、帝の咨詢しじゅんくることほとんひま無く、翌二年文学博士となる。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
苗字みょうじとう、名はりゅう、つまり湯隆とうりゅうという者で、父はもと延安府えんあんふ軍寨ぐんさい長官だったそうだが、軍人の子にもやくざは多い。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
護の子、たすくたかししげるなど、それぞれ、領土を分けて、門戸をもち、総称して、この一門のことを“常陸源氏ひたちげんじ”といい囃している。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
肩のあがった白い服を着て、左の胸に丸い徽章きしょうを着けた、若いふとった看護婦が、室の戸を開けて入って来た。この部屋付の看護婦は、白いクロオバアの花束を庭から作って来て、それをお房にくれた。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
甲派亡びて乙派興り、丙流衰へて丁流さかんなるの順序と、その各派の相違と変遷の原因とは歴史的研究の主なる者なり。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
辰野ゆたか先生の「仏蘭西フランス文学の話」という本の中に次のような興味深い文章がある。
女人訓戒 (新字新仮名) / 太宰治(著)
可いかね、福積の招待しようだいには吃驚びつくりさせるほどうつくしくして出て貰はなけりやならん。それで、着物だ、何か欲ければ早速こしらへやう。おまへが、これならば十分と思ふ服装なりで、りゆうとして推出すんだね。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
タカく、眉ヒイで夢見るやうにまみを伏せて、右手は乳の辺に挙げ、脇の下に垂れた左手は、ふくよかな掌を見せて……あゝ雲の上に朱の唇、ニホひやかにほゝ笑まれると見た……そのオモカゲ
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)