“延安府”の読み方と例文
読み方割合
えんあんふ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
苗字みょうじとう、名はりゅう、つまり湯隆とうりゅうという者で、父はもと延安府えんあんふ軍寨ぐんさい長官だったそうだが、軍人の子にもやくざは多い。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
延安府えんあんふ提轄ていかつ(憲兵)をつとめていたころ、ふと持ち前の腕力をふるッたのがもとで、五台山へ登って頭をまろめ、以後心を入れ代えますと、仏さまにも亡母にも誓ったけれど、どうもいけない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「母が申すには、脚腰あしこしの達者なうち、どうしても先にこころざした延安府えんあんふへ行って暮したいと望んでやみません。ご子息へはもう不肖ふしょうの武芸はのこりなくご教授申しあげた。……どうぞご一家にはこの先ともごきげんよく」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)