“扶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たす93.0%
たすけ2.6%
タス1.7%
たすく0.9%
すく0.4%
たすか0.4%
0.4%
ぶち0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「助けてい!」と言いさまに、お雪は何を狼狽うろたえたか、たすけられた滝太郎の手を振放して、たおれかかって拓の袖を千切れよといた。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すべて乏しき時のわがたすけなりし者いふ。汝こなたにむかひて、かのふたりの者の怠惰おこたりを噛みつゝ來るを見よ。 一三〇—一三二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
アシタヲ待チテハ、次ノ日マタ、病ヲタスケラレテ、時務ヲ治ム。為ニ、日々血ヲ吐イテ止マズ。死シテハマタヨミガエル。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
護の子、たすくたかししげるなど、それぞれ、領土を分けて、門戸をもち、総称して、この一門のことを“常陸源氏ひたちげんじ”といい囃している。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、いって、私は、よし、その現場へ飛び込んだにしろ、その急場をすくうには是非入用な金銭を持っておらぬ。私に金銭などのある時節でありませんから。けれども、そんなことは問題ではない。
ことづけというのはそれなんだがね、お雪はとてもたすからないのだから、私も今まで乗懸のりかかった舟で、この娘の魂をお前さんにおんぶをさして上げるからね、そっと篠田の処まで持って行くのだよ。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
明神下の畦徑あぜみちを提籃さげた敏雄の手をいて歩いてゐると、お隣の金さん夫婦がよち/\歩む子供を中にして川邊かはべりの往還を通つてゐるのが見えました。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
その頃の秤座は通四丁目の一角を占める大きな建物で、役人としてはわずか切米十俵二人ぶちの小身ですが、二た戸前の土蔵を背後に背負って、繁昌はんじょう眼を驚かすばかり。