“たすく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
43.8%
18.8%
12.5%
扶助12.5%
6.3%
6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また宴席、酒たけなわなるときなどにも、上士がけんを打ち歌舞かぶするは極てまれなれども、下士はおのおの隠し芸なるものを奏してきょうたすくる者多し。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
殊にたすくといふ男は、作者が好意を以て描かうとした人間とは全然別種の人間としか考へられない。茲に作者が描かうとした人間とは即ち朝子の信じる翼だと云つても差支へあるまい。
東石田は筑波つくばの西に当るところで、国香もこれに居たのである。護は世系が明らかでないが、其の子のたすく、隆、繁と共に皆一字名であるところを見ると、嵯峨さが源氏でゞもあるらしく思はれる。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
あれが一人の母のことは彼さえいねば我夫にも話して扶助たすくるに厭は云わせまじく、また厭というような分らぬことを云いもしますまいなれば掛念けねんはなけれど
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
下りようと思っていたら、上って来たエレベーターの中から橋本さんの佳子よしこさんとその弟のたすく君が現われたのである。
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
安達君は電気ストーブの側に陣取って、先週見た雑誌の頁をはぐり始めた。間もなく戸が開いたから振り返ったら、たすく君がニコ/\笑いながら入って来た。
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
彼は人の為に酒をたすくるにならひし手も、などや今宵の恋の命も、はかなき夢か、うたかたの水盃みづさかづきのみづからに、酌取らんとは想の外の外なりしを、うたにも似たる身の上かなと、そぞろせまる胸の内
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)