“たすけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タスケ
語句割合
32.6%
8.7%
扶助6.5%
6.5%
助力6.5%
多助5.4%
援助5.4%
救助5.4%
補助4.3%
4.3%
3.3%
3.3%
助成1.1%
1.1%
幇助1.1%
1.1%
祐助1.1%
補佐1.1%
1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると天のたすけでございますか、時雨空しぐれぞらの癖として、今までれていたのがにわかにドットと車軸を流すばかりの雨に成りました。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
シォウルの外にたすけを求むる彼の手を取りて引寄すれば、女はよろめきつつ泥濘ぬかるみを出でたりしが、力や余りけん、身を支へかねてどうと貫一にもたれたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
下枝は穴を這出でて始めて天日を拝したる、喜びたとえんものも無く、死なんとしたる気を替えて、誰か慈悲ある人にすがりて、身の窮苦を歎き訴え、扶助たすけを乞わんと思いつる。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
第四 長日ちやうじつあひだは、午後一時ごゞいちじころ半時計はんじばかり晝眠ひるねやしなひたすけとなることあれども、其他そのたけつして日中につちゆう睡臥すゐぐわきんこと
養生心得草 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
此方が此通りつまらぬ活計くらしをして居れば、お前の縁にすがつて聟の助力たすけを受けもするかと他人樣の處思おもはくが口惜しく、痩せ我慢では無けれど交際だけは御身分相應に盡して
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「それはわたしにはわかりませぬ、そんな事が書物かきものにあつたとひますけれども、わたしにはわかりませぬ」「初代しよだい多助たすけといふ人は上州じやうしうの人ださうですが、さうかえ」
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「そんなに何時いつまでも何時までもわし援助たすけたなければならないやうなものなら、何もかもして、地面を俺にかへしてもらはなければならない。」
新らしき祖先 (新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
忽ち天井裏に物音して、救助たすけを呼ぶねずみの声かしましく聞えしが。やがて黄金丸のかたわらに、一匹の鼠走り来て、ももの下に忍び入りつ、救助たすけを乞ふものの如し。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
わたしは恐れも、未練もなく、安心してこの世にいとまをつげます。お前が一人前の男になって、もう久しくわたしの補助たすけなしに生活しているのを見とどけたからです。
(新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
あるひくだけて死ぬべかりしを、恙無つつがなきこそ天のたすけと、彼は数歩の内に宮を追ひしが、流にひたれるいはほわたりて、既に渦巻く滝津瀬たきつせ生憎あやにく! 花は散りかかるを
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「天のたすけで、ボートが手に入りました。これに乗って行けば、私の故国へ帰れるところまで行けるでしょう。つきましては、出発の許可をいたゞいて、いろ/\準備することをお許しください。」
めぐらしているだろう。隴西ろうせい地方の麦もようやく実ってきた頃だ。彼はきっと静かに軍を向けて、麦を刈り取り、兵食のたすけに当てようと考えるにちがいない
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
妻がこれ位苦んで生死しょうじの境に膏汗あぶらあせをかいて、全身の骨という骨が砕けるほどの思いでうめいているのに、良人おっとは何の役にも助成たすけにもならないではありませんか。
産屋物語 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
牧者二三人のたすけを得て、ベネデツトオは戸口なる水牛のかばねを取り片付けつ。その日の物語は止むときなかりしかど、今はよくもおぼえず。翌朝疾く起きいでゝ、夕暮に都に行かんと支度に取り掛りぬ。
わが興邦おきくにはなほ乳臭ちのか机心つくえごころ失せず。かつ武芸を好める本性なればかか幇助たすけになるべくもあらず。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
御扶手おんたすけて此世このよすくたまうてより、今年ことしまで一千二百十二年いつせんにひやくじふにねんになるが、このあたしにはおたすけい。しゆ貫通つきとほした血染ちぞめやりがこのさはらないのである。
しかるに余は神の祐助たすけにより恐る恐るこの事をって見た。ことに何よりも文学を嫌いし余のことであれば、美文として何の取るべき所なきはもちろんであった。
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
天子御一人のほかは、何者といえ、天子の親政を補佐たすけるものにすぎないと、連綿れんめん、さだめられて来た国家である。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
本朝に儒教をたふとみてもは王道わうだうたすけとするは、菟道うぢきみ百済くだら七六王仁わにを召して学ばせ給ふをはじめなれば、此の兄弟はらからきみ心ぞ、やが漢土もろこしひじりの御心ともいふべし。