“滝津瀬”の読み方と例文
読み方割合
たきつせ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼はうつろな目を一杯に見開いて、口からは滝津瀬たきつせと真赤な絵の具を吹き出しながら、水の中で何かわめいていた。声のない叫びを叫んでいた。
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
あるひくだけて死ぬべかりしを、恙無つつがなきこそ天のたすけと、彼は数歩の内に宮を追ひしが、流にひたれるいはほわたりて、既に渦巻く滝津瀬たきつせ生憎あやにく! 花は散りかかるを
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ドウッ——と鳴る滝津瀬たきつせの音を、さかしまに聞いて、居士の手からやみのそこへまッさかさまに投げこまれた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)