“尊”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
とうと31.0%
たっと21.8%
たふと10.7%
みこと9.6%
たっ6.1%
たつと4.6%
とう2.5%
そん2.0%
たふ2.0%
あが1.0%
(他:17)8.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“尊”を含む作品のジャンル比率
社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 風俗習慣・民俗学・民族学30.4%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸12.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
葉子は生命のとうとさをしみじみと思い知った。死もしくは死の隣へまでの不思議な冒険……そう思うと血は凍るかと疑われた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
近代音楽史の上に、つつましやかながら、毅然きぜんとしてそびゆるセザール・フランクの姿はとうとくもなつかしい。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
芸術は遂に国家と相容れざるに至って初めてたっとく、食物は衛生と背戻はいれいするに及んで真のあじわいを生ずるのだ。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
この御横行の三字が非常に面白いじゃないですか。たっとんでおんの字をつけてるがその裏に立派な反抗心がある。気概がある。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
パーシユーズは困つて、「もつとたふとい物を求めて下さい。メヂューサの首でも自分は辞せない」とくちすべらす。
毒と迷信 (新字旧仮名) / 小酒井不木(著)
人たるものをたふとくし、これが造主つくりぬしをしてこれに造らるゝをさへ厭はざるにいたらしめしは汝なり 四—六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
切々たる哀音は、みことを守って海神かいじんに身をにえささぐる乙橘媛おとたちばなひめの思いを伝えるのだった。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「あれあ神主がいう高天たかまが原たい。高天が原に神づまりしますかむろぎ、かむろぎのみこと——オ……」
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「饂飩屋だって正業だ。金を積んで、貧乏人を圧迫するのを道楽にするような人間よりはるかにたっといさ」
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「眠気を催おすところが好いんだ。人間でもそうだ。眠気を催おすような人間はどこかたっといところがある」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
果して暫くするうちに、たつとい儀式をする時の感じが次第に弱くなつた末に、とう/\只の習慣で贄を捧げてしまふやうになつた。
それと同じやうに、芸術をいろ/\な人間の仕事の中で、一番たつといものだと思つてゐる、兄の心も悲しかつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
夕の御饌が嘗であるのに、それに先だっていかにとうとい諸国の神々でも、前々から御相伴をするとは考えられないことである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
或る方法を設けてあずかり知らしめておくべきとうとい事実であった。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
なおさらなこと、天皇御自身にも九五きゅうごそんを、自由のない不幸な地位などとは、ゆめ御思惟ごしいするはずもあるまい。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——世に乱なかれと、民のために祈られてこそみかどですのに、九五きゅうごそんをもって、若公卿ばらの陰謀をよみしあそばすなどは、世の末、思いやられてなりません。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
魚肴さかな生臭なまぐさきがゆゑやすからず蔬菜やさい土臭つちくさしといへどもたふとし。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
流転るてん現ずるたふときひらめきか。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
しかもその優美さ絢爛さにも増して、数百人の侍女や奴隷たちから姫君とあがめられているロゼリイスの美しさ、気高さというものは!
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
「べれんの国にお生まれなされたおん若君様、今はいずこにましますか? おんあがめ給え。」
おぎん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
何しろ新材料はやみみと云うとこで、近所の年寄や仲間に話して聞かせると辰公は物識ものしりだとてられる。
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
就中なかんづく、老母は我が元来の虚弱にて学道まなびのみちに底なきうみを渡るを危ぶみて、涙を浮べて我が健全を祈るなど、都に多き知己にも増して我が上を思ふの真情、ありがたしともふとしとも言はん方なし。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
玉敷たましきの都の中に、むねを並べいらかを争へる、たかいやしき人の住居すまひは、代々よよてつきせぬものなれど、これをまことかとたづぬれば、昔ありし家はまれなり。……いにしへ見し人は、二三十人が中に、僅に一人ひとり二人ふたりなり。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
——また高時の滅亡をはやめたのも、ひとえに義貞の善戦によるとはいえ、もし足利千寿王が一軍の参陣なくんば、これまたどうであったろうか。——そのほか戦後の混乱時に、よく闕下けっかの治安を維持したなども、尊氏の功は少なしとせぬ。……さればこそ。おん諱名いみなの『たか』の一字をさえ賜うたほどなご嘉賞ではなかったか。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おもへばたつとき御勉強ごべんきやうざかりをれなどのためにとは何事なにごとぞや、いよいよこひあさましきもの果敢はかなきものくきもの
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そのおさなきがたつときなり、反對はんたいはねかへられなばおたみどのにも療治りようぢが六ツかしからん、そのさまれに遠慮ゑんりよらず
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
母親はその金をさもとおとそうに押しいただくまねをして、立って神棚かみだなそなえた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
一人の科学者にとってはこれ以上にとおと箴言しんげんはない。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
飛鳥・藤原の宮の頃から、皇子・日つぎのみ子の外に皇子ミコミコトと言ふ皇太子の資格を示す語が出来たらしい。
貴種誕生と産湯の信仰と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
天子の御代役を勤められる、謂はゞ摂政の位置に居られる方には、特別に皇子ミコミコトと称へてゐた。
ふかぶちのみづやればなの神・しこぶちなどからムチムチなども、水神に絡んだ名前らしく思われる。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
ふかぶちのみづやればなの神・しこぶちなどからムチムチなども、水神に絡んだ名前らしく思はれる。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
……先祖をあがめ尊ぶのは決して悪いことではない。和魂にぎたま荒魂をうやまうのも、決して悪いことではない。しかしそれだけでは不満足だ! そんな事よりもっともっと崇め尊わなければならないものが、この宇宙には存在する。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この(一)にぞくするものはがいして神祕的しんぴてきたうとい。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
たとへば六觀音くわんのん元々もと/\大化物おほばけものである、しかその澤山たくさんかた工夫くふうによつて、その工合ぐあひ可笑おかしくなく、かへつてたうとえる。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
やがて国主の息女むすめを獲たり。人畜にんちくの道ことにして。その欲を得遂げざれども。耳に妙法のたときをきゝて。…………おなじ流に身をなげて。共に彼岸かのきしに到れかし。
その書物によると「向年より五々の暦数に及んで日域に一人の善童出生し不習に諸道に達し顕然たるべし、しかるに東西雲焼し枯木不時の花さき諸人の頭にクルスをたて海へ野山に白旗たなびき天地震動せば万民天主をとうとぶ時至るべきや」云々。
島原の乱雑記 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
其にどこまでも知識をタフトんだ人だ。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)