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尊
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たつと
ふりがな文庫
“
尊
(
たつと
)” の例文
つらつら観ずれば、人の命なるもの、
尊
(
たつと
)
しと思えば、尊ときに相違なけれど、
尊
(
とうと
)
からずと見る時は、何のまた
些少
(
いささか
)
の尊さのあるべき。
一夜のうれい
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
果して暫くするうちに、
尊
(
たつと
)
い儀式をする時の感じが次第に弱くなつた末に、とう/\只の習慣で贄を捧げてしまふやうになつた。
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
世界の偉人が
此
(
この
)
馬車に乗つて
毎日停車場
(
ステエシヨン
)
や
船乗場
(
ふなのりば
)
へ
行
(
ゆ
)
かれるのであると思ふ時、右の肱掛の薄茶色の
切
(
きれ
)
がほつれかかつたのも
尊
(
たつと
)
く思はれた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
士卒
(
しそつ
)
未
(
いま
)
だ
附
(
つ
)
かず、百
姓
(
せい
)
信
(
しん
)
ぜず。
人
(
ひと
)
微
(
び
)
にして
權
(
けん
)
輕
(
かろ
)
し。
願
(
ねが
)
はくは
君
(
きみ
)
の
寵臣
(
ちようしん
)
・
國
(
くに
)
の
尊
(
たつと
)
ぶ
所
(
ところ
)
を
得
(
え
)
て
以
(
もつ
)
て
軍
(
ぐん
)
を
監
(
かん
)
せしめば、
乃
(
すなは
)
ち
可
(
か
)
ならん
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
われらを愛する者、人誰か愛せざらむ、わが心、
救世主
(
すくひぬし
)
を見て、躍り喜ぶ。
諸
(
もろ/\
)
の信者たち
來
(
きた
)
れ、われらが爲に生れ出で給ふこの
幼兒
(
をさなご
)
を
尊
(
たつと
)
び
敬
(
うやま
)
はむ。
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
▼ もっと見る
賓頭盧尊者
(
びんづるそんじや
)
の
像
(
ざう
)
がどれだけ
尊
(
たつと
)
いものか
存
(
ぞん
)
ぜずにいたしたことゝ
見
(
み
)
えます。
唯今
(
たゞいま
)
では
厨
(
くりや
)
で
僧共
(
そうども
)
の
食器
(
しよくき
)
を
洗
(
あら
)
はせてをります。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
今
(
いま
)
や
社會
(
しやくわい
)
は一
回轉
(
くわいてん
)
した。
各個人
(
かくこじん
)
は
極端
(
きよくたん
)
に
生命
(
せいめい
)
を
重
(
おも
)
んじ
財産
(
ざいさん
)
を
尊
(
たつと
)
ぶ、
都市
(
とし
)
は十
分
(
ぶん
)
に
發達
(
はつたつ
)
して、
魁偉
(
くわいゐ
)
なる
建築
(
けんちく
)
が
公衆
(
こうしゆ
)
を
威嚇
(
ゐかく
)
する。
科學
(
くわがく
)
は
日
(
ひ
)
に
月
(
つき
)
に
進歩
(
しんぽ
)
する。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
それと同じやうに、芸術をいろ/\な人間の仕事の中で、一番
尊
(
たつと
)
いものだと思つてゐる、兄の心も悲しかつた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
「おお、わが
子
(
こ
)
よ」と
仰
(
おほ
)
せられて、
人間
(
にんげん
)
どもの
知
(
し
)
らない
聖
(
きよ
)
い
尊
(
たつと
)
いなみだをほろりと
落
(
おと
)
されました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
敵と申候儀
道
(
だう
)
理に存候
然
(
さ
)
すれば天下の御奉行樣にも罪なき者を
御仕置
(
おしおき
)
に仰付られしは同樣ならんか併し
尊
(
たつと
)
き御方故
其儘
(
そのまゝ
)
に相濟候事や私しどもが
然樣
(
さやう
)
道
(
みち
)
に
缺
(
かけ
)
たる事あらば重き
御咎
(
おとがめ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此時 御領主より彦右ヱ門
息
(
せがれ
)
へ米五俵、浅右ヱ門
妻
(
さい
)
へ米五俵
賜
(
たまはり
)
し事を
記
(
しる
)
しあり。此
魚沼郡
(
うをぬまこほり
)
は
大郡
(
たいぐん
)
にて 会津侯御
預
(
あづか
)
りの地なり。元文の昔も今も
御領内
(
ごりやうない
)
の
人民
(
じんみん
)
を
怜
(
あはれみ
)
玉ふ事
仰
(
あふ
)
ぐべく
尊
(
たつと
)
むべし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
目鼻
(
めはな
)
だちの
何處
(
どこ
)
やらが
水子
(
みづこ
)
にて
亡
(
う
)
せたる
總領
(
そうりやう
)
によく
似
(
に
)
たりとて、
今
(
いま
)
はなき
人
(
ひと
)
なる
地主
(
ぢぬし
)
の
内儀
(
つま
)
に
可愛
(
かあい
)
がられ、はじめはお
大盡
(
だいじん
)
の
旦那
(
だんな
)
と
尊
(
たつと
)
びし
人
(
ひと
)
を、
父上
(
ちゝうへ
)
と
呼
(
よ
)
ぶやうに
成
(
な
)
りしは
其身
(
そのみ
)
の
幸福
(
しやわせ
)
なれども
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
これはなんのために
使
(
つか
)
つたのであるか、
確
(
たし
)
かにはわかりませんが、この
巨石
(
きよせき
)
を
昔
(
むかし
)
の
人
(
ひと
)
が
神
(
かみ
)
として
崇拜
(
すうはい
)
したものであるか、または
尊
(
たつと
)
い
場所
(
ばしよ
)
の
目標
(
もくひよう
)
としたものであらうと
想像
(
そう/″\
)
するより
外
(
ほか
)
はありません。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「私よりも貴方の事だ。生は
尊
(
たつと
)
いものですよ。」
計画
(旧字旧仮名)
/
平出修
(著)
景公
(
けいこう
)
、
諸大夫
(
しよたいふ
)
と
郊
(
かう
)
に
迎
(
むか
)
へ、
師
(
し
)
を
勞
(
ねぎら
)
ひ
禮
(
れい
)
を
成
(
な
)
し、
然
(
しか
)
る
後
(
のち
)
反
(
かへ
)
つて
(三二)
寢
(
しん
)
に
歸
(
かへ
)
る。
既
(
すで
)
にして
穰苴
(
じやうしよ
)
を
見
(
み
)
、
尊
(
たつと
)
んで
大司馬
(
たいしば
)
と
爲
(
な
)
す。
田氏
(
でんし
)
日
(
ひ
)
に
以
(
もつ
)
て
益〻
(
ますます
)
齊
(
せい
)
に
尊
(
たつと
)
し。
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
此時 御領主より彦右ヱ門
息
(
せがれ
)
へ米五俵、浅右ヱ門
妻
(
さい
)
へ米五俵
賜
(
たまはり
)
し事を
記
(
しる
)
しあり。此
魚沼郡
(
うをぬまこほり
)
は
大郡
(
たいぐん
)
にて 会津侯御
預
(
あづか
)
りの地なり。元文の昔も今も
御領内
(
ごりやうない
)
の
人民
(
じんみん
)
を
怜
(
あはれみ
)
玉ふ事
仰
(
あふ
)
ぐべく
尊
(
たつと
)
むべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
ステパンは今その時期になつてゐて、マリイを
尊
(
たつと
)
いものゝやうに見上げてゐるので、その天使のやうな
処女
(
をとめ
)
にお前なんぞと云ふ事は出来にくいのである。ステパンはやうやうの事で語を次いだ。
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
君を
他
(
ほか
)
にして、我に
敬
(
うやま
)
ひ
尊
(
たつと
)
ぶもの無からしめ、イシスにもオシリスにも
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
目鼻だちの
何処
(
どこ
)
やらが
水子
(
みづこ
)
にて
亡
(
う
)
せたる総領によく似たりとて、今はなき人なる地主の
内儀
(
つま
)
に
可愛
(
かあい
)
がられ、はじめはお大尽の旦那と
尊
(
たつと
)
びし人を、父上と呼ぶやうに成りしはその身の
幸福
(
しやわせ
)
なれども
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
さはいへど
人妻
(
ひとづま
)
ならば
及
(
およ
)
ぶまじことなり
確
(
たしか
)
めて
後
(
のち
)
斷念
(
だんねん
)
せんのみ、
浮
(
うき
)
たる
戀
(
こひ
)
に
心
(
こゝ
)
ろを
盡
(
つ
)
くす
輕忽
(
あわつけ
)
しさよとも
覺
(
おぼ
)
さんなれど、
父祖傳來
(
ふそでんらい
)
の
舊交
(
きうかう
)
ありとて、
其人
(
そのひと
)
の
心
(
こゝろ
)
みゆる
物
(
もの
)
ならず、
家格
(
かかく
)
に
隨
(
したが
)
ひ
門地
(
もんち
)
を
尊
(
たつと
)
び
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
諸
(
もろ/\
)
の信者たち、
來
(
きた
)
れ、この今生れたる
幼兒
(
をさなご
)
を
尊
(
たつと
)
び
敬
(
うやま
)
はむ
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
憐
(
あはれ
)
みてや
惠
(
めぐ
)
むともなき
惠
(
めぐ
)
みに
浴
(
よく
)
して
鹽噌
(
えんそ
)
の
苦勞
(
くらう
)
は
知
(
し
)
らずといふなるそは
又
(
また
)
何處
(
いづこ
)
の
誰
(
た
)
れなるにや
扨
(
さて
)
も
怪
(
あやし
)
むべく
尊
(
たつと
)
むべき
此慈善家
(
このじぜんか
)
の
姓氏
(
せいし
)
といはず
心情
(
しんじやう
)
といはず
義理
(
ぎり
)
の
柵
(
しがらみ
)
さこそと
知
(
し
)
るは
唯
(
ひと
)
りお
高
(
たか
)
の
乳母
(
うば
)
あるのみ
忍
(
しの
)
び/\の
貢
(
みつぎ
)
のものそれからそれと
人手
(
ひとで
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“尊”の意味
《名詞》
(ソン)中国古代の酒器。
(みこと)神や神格化された人物に付ける敬称。
(出典:Wiktionary)
尊
常用漢字
小6
部首:⼨
12画
“尊”を含む語句
尊敬
尊重
尊者
日本武尊
素盞嗚尊
尊澄
天真宗豊祖父尊様
尊体
足利尊氏
本尊
尊氏
武尊
尊崇
尊王攘夷
唯我独尊
地蔵尊
素戔嗚尊
自尊心
伊弉諾尊
尊公
...