“財産”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ざいさん55.9%
しんだい11.9%
たから10.2%
しんしょう6.8%
かね5.1%
もの3.4%
おたから1.7%
かまど1.7%
しんしよ1.7%
もん1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いえうぢやないのです。』ミハイル、アウエリヤヌヰチはさら云直いひなほす。『の、きみ財産ざいさん總計そうけい何位どのくらゐふのをうかゞうのさ。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
死神しにがみ吾等われら婿むこ死神しにがみ吾等われら嗣子あとつぎ此上このうへ吾等われらんでなにもかも彼奴あいつれう、いのち財産しんだいなにもかも死神しにがみめにれませうわい。
家の財産たからを皆無うにするで。杉野の家はその手本ぢやぞ。ははははは。したがお前さんはよう伊與造氏に似とる。顏かたちは生き寫しぢや。
続生活の探求 (旧字旧仮名) / 島木健作(著)
それで代々、親戚みよりの者とばかり、婿取り嫁取りをしていたのだそうな。身分や財産しんしょうが釣り合うように、親戚をたくさん増やさないようにとねえ。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
手前は此方こっち生立おいたって何も世間の事は知らねえが、うち財産かねは無くとも、旅籠という看板で是だけの構えをしているから
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
『町なら町でいいじゃないか。花嫁についた財産ものがないじゃなし、それで立派に門戸が張れようじゃないか……』
イオーヌィチ (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「いえ、いえ、御器量ごきりょう財産おたからよ」
まざあ・ぐうす (新字新仮名) / 作者不詳(著)
身上しんしょうだって財産かまどだって、つぶれてしまうのあたりめえだ……
緑の芽 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
そこを思へばいよいよもつて、お気の毒なは今尾様、歳費をあてになされぬほどの、御財産しんしよもある上に、浮気一ツなさるでなく、奥様ばかりを蝶花の、離れぬ番ひとあそばすに。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
「番をしてたよ。どうせ、出てけ——を喰わされるようじゃ、だいじな財産もんだろう。さあ、たしかにお渡ししたよ」
人外魔境:05 水棲人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)