“たから”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タカラ
語句割合
44.5%
17.6%
10.1%
財産5.0%
財宝5.0%
財寶2.5%
宝物1.7%
1.7%
財物1.7%
珍宝0.8%
珍寳0.8%
0.8%
多賀羅0.8%
宝什0.8%
宝庫0.8%
家財0.8%
0.8%
財貨0.8%
貨物0.8%
資財0.8%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
じつは、あの犬どもは魔法まほうをかけられておりまして、あのとうのなかにあるたくさんのたからもののばんをしていなければならないのです。
してみれば、埋めてあるたからを一日も早く取り出したいと思っているに相違ない。片門前は二町であるが、さのみ広い町ではない。
探偵夜話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
天下てんかたからといふものはすべてこれを愛惜あいせきするものにあたへるのが當然たうぜんじや、此石このいしみづかく其主人しゆじんえらんだので拙者せつしやよろこばしくおもふ、然し此石の出やうがすこはやすぎる
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
廓内なかおほきいうちにも大分だいぶ貸付かしつけがあるらしうきましたと、大路おほぢちて二三にん女房にようぼうよその財産たからかぞへぬ。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
したばかりか、せっかくかすめた汝の財宝たからを汝の手から奪い返し盗まれた人々に返し与えた、女来也じょらいやと名乗った女賊の張本、汝覚えておろうがの?
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ああ、春夏とほくすぎて兄は放縱無頼、酒狂して街にあざわらはれ、おんあい至上のおんちちははに裏切り、その財寶たからを盜むものである。
散文詩・詩的散文 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
宝物たからを守っている身だからよ」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
つね/″\たからのやうに大事だいじがりて、につくものずいりし手綱染たづなぞめおびあげもそのまゝにありけり、いつも小遣こづがひの塲處ばしよなる鏡臺きようだい引出ひきだしをけてるに
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
財物たからに傷をつけるとは?」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
其国の珍宝たからの有らん限り引攫ひきさろうて還るべし
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
分捕られたる珍宝たからを携え還らんものは
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
そつくび引拔ひきぬき、其國そのくに珍寳たかららむかぎ引攫ひきさらうてかへるべし
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
若衆首わかしゆくびと、分捕ぶんどられたる珍寳たから
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
たとへば、吝嗇者りんしょくもののやうにたからおびたゞしうってをっても、たゞしうもちふることをらぬ、姿すがたをも、こひをも、分別ふんべつをも、其身そのみ盛飾かざりとなるやうには。
たづねてい、と眞先まっさき促進すゝめたもこひなれば、智慧ちゑしたもこひしたもこひわし舵取かぢとりではないけれども、此樣このやうたからようためなら、千荒海あらうみの、其先そのさきはまへでも冐險ばうけんしよう。
ちょうど、手拭いを切らして弱っていたところで。……それにしても、きのうの『多賀羅たから』という新店は豪勢でござったのう。祝儀は黙って五合ずつ。
たまか、黄金こがねか、にもたうと宝什たからひそんで、群立むらだつよ、と憧憬あこがれながら、かぜ音信たよりもなければ、もみぢを分入わけいみちらず……あたか燦爛さんらんとして五彩ごさいきらめく、天上てんじやうほしゆびさしても
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
埋もれた宝庫たからを尋ねようと、西域の沙漠を横断して支那の首府まで来て見れば、一行での一番大事な人のマハラヤナ博士が風土病にかかって北京ペキンから一歩も出ることが出来ず
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
生長ひととなりやさしく、常に都風みやびたる事をのみ好みて、過活わたらひ心なかりけり。父是をうれひつつ思ふは、家財たからをわかちたりともやが人の物となさん。
心機一転しんきいってんということもあるから、たからかに奮闘ふんとう的な気持ちになれるよう、思い切って生活を革新かくしんするとか、強い刺撃しげきを与えて心境を変化させるとか、妻自身確信かくしんと元気を持って助勢じょせいするがいい。
良人教育十四種 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
此故にこゝにとゞまれ、罰をうくるはうべなればなり、かくして汝にカルロを侮らしめし不義の財貨たからをかたくまもれ 九七—九九
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
あしき人はその生ける日の間つねに悶え苦しむ……その耳には常に怖ろしき音きこえ、平安の時にも滅ぼす者これに臨む……彼は富まず、その貨物たからは永く保たず
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
その者どもに聴けば、かの長崎屋、一度に資財たからを数倍させようと、今年北国すじの不作を見込んで、米を買っておるそうな。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
生憎あいにく又、おたからが細かいのが足りないんでしょ。仕方がないから五円紙幣さつ出したの……
青バスの女 (新字新仮名) / 辰野九紫(著)