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引拔
此の
髮の
毛を
引拔かれますやうに……
骨身に
應へるやうなんです……
蟲には
濟まないと
存じながら……
眞個に
因果なんですわねえ。
聟から岡つ引に
引拔いたガラツ八は、品吉を縁側に引据ゑて
威猛高になります。
せよと言ひながら腰の一刀
引拔つゝ
身構へなせば
惡ものどもは打笑ひ何の
小癪な
青二
才と
息杖取のべ打て
蒐を此方は
騷がず切拂ひ又打込を
引拔深く掘りて
密に其下へ
埋ける爰に
駕籠舁の善六と
云は神奈川宿にて
正直の名を
取し者なり昨日龜屋へ一宿を