“ひきぬ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引抜37.5%
引拔31.3%
引抽18.8%
引脱6.3%
6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
突かれて男はよろめきながら左手ゆんでのばして槍先を引抜ひきぬきさまグッと突返つきかえす。突かれて孝助たじ/\と石へつまずき尻もちをつく。
聟から岡つ引に引拔ひきぬいたガラツ八は、品吉を縁側に引据ゑて威猛高ゐたけだかになります。
主人が不取締だと下女が檐端のきばかや引抽ひきぬいて焚付たきつけにする、などと下女がヤリテンボウな事をする小さな事にまで気の届いている、すさまじい聡明そうめいな先生だった。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
石磈道いしころみちを向うへ切って、おうちの花が咲重さきかさなりつつ、屋根ぐるみ引傾ひっかたむいた、日陰の小屋へくぐるように入った、が、今度は経肩衣を引脱ひきぬいで、小脇に絞って取って返した。
栃の実 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
馬廻り扈従にひきぬかれたのも番がしらが眼をつけたからだった、そして槍奉行の女との結婚には老職が仲人に立つという、もちろん式だけの役ではあろうが、——然しこれはかなり不相応だ
山だち問答 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)