“引抜”のいろいろな読み方と例文
旧字:引拔
読み方割合
ひきぬ50.0%
ひきぬき8.3%
ひきぬく8.3%
ひっこぬ8.3%
ひっこぬき8.3%
ひんぬ8.3%
ヒキヌキ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飛びつつ、いつか地にやゝ近く、ものの一二けんかすめると見た時、此の沈勇ちんゆうなる少年は、脇指を引抜ひきぬきざまにうしろづきにザクリと突く。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
拾い上げてあらため見るに是れ通常の酒瓶の栓にして別にかわりし所も無し、上の端には青き封蝋の着きし儘にて其真中にきりをもみ込し如き穴あるは是れ螺旋形うずまきのコロップぬきにて引抜ひきぬきたるあとなるべし
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
穴二ツも三ツも作りおくゆゑ、をりよき時は二疋も三疋も狐を引抜ひきぬく事あり、これこほりて岩のやうなる雪の穴なればなり。土の穴はかれがものなれば自在じざいをなしてにげさるべし。
仙台河岸へ船をもやって一服ってると、船の中へザブリと水が跳ね込んだから、何だと思って苫をねて向うを見ると、頭巾を冠った侍がなげえのを引抜ひっこぬいて立って
といいながら今刀屋で見ていた備前物の刀柄つかに手が掛るが早いか、スラリと引抜ひきぬき、酔漢よっぱらいの鼻の先へぴかりと出したから、見物は驚きあわて、弱そうな男だからまだ引抜ひっこぬきはしまいと思ったに
ひょいと腰をもたげて、這身はいみにぬいと手を伸ばした様子が、一本ひともと引抜ひんぬきそうに見えたので
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大皇のミコトに 背く奴等ヤツコラの首引抜ヒキヌキて、八つもてかへれ
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)