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引抜
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ひきぬ
ふりがな文庫
“
引抜
(
ひきぬ
)” の例文
旧字:
引拔
飛びつつ、いつか地にやゝ近く、ものの一二
間
(
けん
)
を
掠
(
かす
)
めると見た時、此の
沈勇
(
ちんゆう
)
なる少年は、脇指を
引抜
(
ひきぬ
)
きざまにうしろ
突
(
づき
)
にザクリと突く。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
突かれて男はよろめきながら
左手
(
ゆんで
)
を
延
(
のば
)
して槍先を
引抜
(
ひきぬ
)
きさまグッと
突返
(
つきかえ
)
す。突かれて孝助たじ/\と石へ
躓
(
つまず
)
き尻もちをつく。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其
(
その
)
当時の事だから、
祖父
(
おじい
)
さんも腰に刀を
佩
(
さ
)
していたので、
突然
(
いきなり
)
にひらりと
引抜
(
ひきぬ
)
いて、
背後
(
うしろ
)
から「待てッ」と声をかけた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
こんなのを薄暗い処を通って段々見て行くと、最後に人形が
引抜
(
ひきぬ
)
きになって、人間が人形の胴の内に入って目出たく踊って
終
(
はね
)
になるというのが多かったようです。
江戸か東京か
(新字新仮名)
/
淡島寒月
(著)
で
其毛
(
それ
)
を下に
垂
(
た
)
らして
吊鬚
(
つりひげ
)
のような具合に見せて居るのです。しかしそれを
厳
(
きび
)
しい僧官に見付けられますとその
顳顬
(
こめかみ
)
に生えて居るところの毛を
引抜
(
ひきぬ
)
かれてしまう。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
▼ もっと見る
手下の者たちは、仕方がないので、
繩
(
なは
)
をもつてきたり、武器を
引抜
(
ひきぬ
)
いたりして、首領をとりかこみました。それを見ると、彼はなほ
猛
(
たけ
)
りたつて、大きな
鉞
(
まさかり
)
をとつて、
彼等
(
かれら
)
の中に切つていりました。
金の猫の鬼
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
と
差出
(
さしだ
)
すを、侍は手に取って見ましたが、
旧時
(
まえ
)
にはよくお侍様が刀を
買
(
め
)
す時は、刀屋の店先で
引抜
(
ひきぬ
)
いて見て入らっしゃいましたが、あれは
危
(
あぶな
)
いことで
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
互
(
たがい
)
に死を争いながら平左衞門の側へ
摺寄
(
すりよ
)
りますと、平左衞門は
剛刀
(
ごうとう
)
をスラリと
引抜
(
ひきぬ
)
き
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
抜
常用漢字
中学
部首:⼿
7画
“引”で始まる語句
引
引込
引摺
引返
引張
引掛
引籠
引立
引緊
引出