“つき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ツキ
語句割合
54.3%
8.3%
7.5%
6.3%
4.3%
2.8%
2.0%
2.0%
1.4%
1.0%
0.8%
0.8%
0.8%
0.6%
0.6%
0.6%
0.4%
0.4%
0.4%
0.2%
0.2%
0.2%
津木0.2%
0.2%
0.2%
交際0.2%
0.2%
侍女0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
嫦娥0.2%
0.2%
扈従0.2%
昼月0.2%
月光0.2%
玉兎0.2%
着座0.2%
突切0.2%
0.2%
0.2%
附属0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いま廿日はつかつきおもかげかすんで、さしのぼには木立こだちおぼろおぼろとくらく、たりや孤徽殿こきでん細殿口ほそどのぐちさとしためにはくものもなきときぞかし。
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かくさんと云るをきゝ共に涙にくれたりしがやがてお文は父母ふたおやの前にたり兩手をつきたゞ今お兩方樣ふたかたさまのおはなしを承まはり候に父樣は何方いづかたへかお身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
近習番きんじゅうばん木村丈八事、やがて其地に立寄り申すべくつき、領内にて相待ち、同道にて帰府のほう都合よろしかるべし——という指令なのであった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は早速さっそく、対空本部つき漢師長かんしちょうを呼びだした。そして、いつもに似合わしからぬ爆弾の深度爆裂しんどばくれつについてたずねたのである。
気のつきた折は是非世間の面白可笑おかしいありさまを見るがよいと、万事親切に世話して、珠運がえまに恋人のすみし跡に移るを満足せしが
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
これをうちに誠あれば必ず外にあらわるというなり。いやしくも心をおさめずして、いたずらに外形をせむるは、あたかも方物につきて円影を求るがごとし。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
信州高遠たかとお町少林寺の境内につきの古木がある。これを矢立の木という(木の下蔭)。矢をもって神を祭り武運を祈るというのも、また領内の安全の祈祷であろう。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
女兒むすめやさしき介抱にこゝろゆるみし武左衞門まくらつきてすや/\と眠りし容子にお光は長息といき夜具打掛てそつ退のきかたへに在し硯箱を出して墨を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つきめ忌〻しい、と駄力ばかりは近江のお兼、顔は子供の福笑戯ふくわらひに眼を付け歪めた多福面おかめの如き房州出らしき下婢おさんの憤怒、拳を挙げて丁と打ち猿臂ゑんぴを伸ばして突き飛ばせば、十兵衞堪らず汚塵ほこりまみ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
伏拜ふしをがむこそ道理なれ又長兵衞夫婦は川崎宿まで送らんと同道なしけるに後藤も其志操のあつきをかん何時迄いつまで名殘なごりつきねどもまた跡々あと/\
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
主人翁御自慢の高粱こうりゃんパンも非常に美味しく頂戴した。それに続いて五分つき米飯。わけぎ味噌汁。もやしあえもの。白魚白味トジ清汁。亜米利加鱒乾物酢。
お茶の湯満腹談 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
川上の方から瀬をなしてながれて来る水が一たび岩石と粘土からなる地層につき当つてそこに一つのふちをなしてゐたのを『葦谷地よしやぢ』と村人がとなへて、それは幾代いくだいも幾代も前からの呼名になつてゐた。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
さて蚺蛇ボイダエ群の蛇はおよそ六十種あり、熱帯アメリカのボアやアナコンダ、それから眼前予の論題たる蚺蛇ピゾン、いずれも横綱つきの大蛇がその内にある。
虚言うそという者たれつきそめて正直は馬鹿ばかごとく、真実は間抜まぬけように扱わるゝ事あさましき世ぞかし。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
極陰の地にあなを作り、屋をつくかけ、別に清浄しやう/″\の地にかきをめぐらして、人にふませず、鳥獣てうじうにもけがさせず、しかして雪をまち、雪ふれば此地の雪をかのあなつきこめうづめ、人是を守り、六月朔日是をひらき
野獣の肉、谷川の魚、森のした貝、——そう云う物がさらつきうずたかく盛られたまま、彼の前に並べられた。若い女はほたりを執って、彼に酒をすすむべく、炉のほとりへ坐りに来た。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
我里の羽子つき辺鄙へんひとはいひながら、かゝる艶姿やさしきすがたにあらず。
浮世のつきの涙をば、まだ味わわぬその頃は……
イオーヌィチ (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
とりでしろつきあげて
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
聞て友次郎は小首こくびかたぶけ小びんきずとは少く心當りありとあとつき追々おひ/\うはさ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
三吉はなほ後より尾來るゆゑ小兵衞は彌々恐れ種々に逃廻にげまはると雖も三吉は尾慕つきしたひければ小兵衞は足にまかせて逃歩き夜に入て漸々歸り我が家の表口おもてぐちより入時後につきて三吉はと入來り御免なさいと言ながら店先みせさきに腰を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
痲痺まひするちからたいする抵抗力ていかうりよくおとろへてるので徳利とくりが一ぽんづつたふされてつき徳利とくりかゝつたとおもころいたでは一どうのたしなみがみだれて威勢ゐせいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
おつぎはつきあさくしさがしにた。おな年輩ねんぱいあひだにはたれ惡戯いたづらであるかがすべてのみゝわたつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
しかしだんだん彼らとつきあってみると、実に村夫子そんぷうしの中に高い人格をそなえた人が、いたる所にいるのを見て、心窃こころひそかに喜んでいる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
またよしかくのごとく冷淡に法律的制裁せいさいのみによりて動くほどに堕落だらくしなくとも、夫婦間に報酬ほうしゅう的思想をもってつきあったとしたら、その間にいかなる社会が出来るであろうか。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
津木つきピンすけ福地ふくちキシャゴがいるから、頼んでからかわしてやろう」吾輩は金田君の生国しょうごくは分らんが
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
学校へ出ても福地ふくちさんや、津木つきさんには口もかないんだそうです。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
だがつもるよわいつきになお君の酒をよろこぶのは
ルバイヤート (新字新仮名) / オマル・ハイヤーム(著)
つみ重ねて来た七十のよわいつき
ルバイヤート (新字新仮名) / オマル・ハイヤーム(著)
見れば昔し由縁よしある人なる可し親子の立擧動たちふるまひ尋常じんじやうならず親は篤實とくじつおもてあらはれ娘は孝行自然しぜんと知れまた容貌もすぐれたれば忠兵衞ほと/\感心かんしんなし主個あるじかたのうち向ひお見申せばお宅樣たくさまはお二個ぎりにてお孃樣ぢやうさま失禮しつれいながら美麗うつくしきお生れつきにて御座りますが定めしお婿樣むこさま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たゝ兎角とかく利口りこう發明はつめいの樣に思はるゝなり則ち義經卿近くは眞田幸村さなだゆきむら又平家にても知盛卿など皆其類にして漢の高祖の所謂いはゆる獵師れふし獵犬れふけんの功に違ひ有が如し然りと雖も百姓半左衞門のせがれ半作より弟半四郎の方は生れつきはたらきもあり又大力無双なれども温順をんじゆんにして兄弟共至つて親に孝行を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『——ならば、よいではございませんか。この先に美味うま汁粉屋しるこやができましたね。右衛門七のやつも、先刻さっき、食べたいなどと云っていましたから、交際つきあっておやんなさいな』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうしてその中から執事とか、あるいは会計主任とか、また商将しょうしょうとか、あるいはラマのおつきとかいうような者を選抜して、いろいろその勤める範囲が違って居ります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
あねたちの難義なんぎゆるやうなれば、いましばらくまりてと、母君はヽぎみものやはらかにのたまひたれど、おゆるしのいでしに甲斐かひなく、夫々それ/\支度したくして老實まめやか侍女つきらみ、出立しゆつたつ何日々々いつ/\内々ない/\とりきめけるを
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
つきの北山も片手に風呂敷包ふろしきづつみをもち、片手に瑠美子をつかまらせて、あっち寄りこっち寄りして、ふざけながら歩いていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
シタが此の鐘を打つ撞木しゅもくは何所に有ろう、アア戸の表に十有二個のつき出た所が有る、此の凸点が順々に鐘に当るのだ、併し此の凸点が有る以上は
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
辛未かのとひつじ、皇太子、使をまたして飢者を視しむ。使者かへり来て曰く、飢者既にまかりぬ。ここに皇太子おほいこれを悲しみ、則ちりて以て当処そのところほふりをさめしむ。つかつきかたむ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
見惚みとれて居ります中に朧気おぼろげ幽邃ゆうすいなる高雪峰こうせつほういな兜卒天上とそつてんじょう銀光殿ぎんこうでんかと思わるる峰の間から、幾千万の真珠を集めたかのごとき嫦娥つきが得もいわれぬ光を放ちつつ静かに姿を現わして
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
うしろつきも、罎と鎌で調子を取って、大手を振った、おのずから意気の揚々とした処は、山の幸を得たほこりを示す。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ええ、奉呈しました。それにお扈従つきの武官たちにも出したのでした。そのおさがりです。」
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
泪ぐみ昼月つきみて聴いた
あの人 (新字旧仮名) / 森川義信(著)
五十鈴いすず河は末流すえの方でもはいってはいけない、ことに女人はだが——夏の夜、そっと流れに身をひたすと、山の陰が抱いてるように暗いのに、月光つき何処どこからかってきてあびる水がキラリとする。
玉兎つきも仏国西方に傾く頃を南無仏南無仏、恩愛永離おんないえいりの時こそ来つれと、もとゞり斬つて持仏堂ぢぶつに投げこみ、露憎からぬ妻をも捨て、いとをしみたる幼きものをも歯をくひしばつて振り捨てつ
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「幸いとほかに相客も居ない様子です。さ、若旦那、どうかそれへお着座つきくださいまし」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ホテルまえ電車でんしや突切つきころわたしはM、H夫人ふじんはなしながらあるいてゐたが、彼女かのじよわたし自動車じどうしやにでもかれはしないかと気遣きつかつて、どうかするとそでつたりして
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
怪物に魂を食わるるとその人個人として自存が成らず心身全滅して再生また極楽往きの望みつきるとおそれたのだろ、このところ大いに仏説にどんな大地獄の罪極まる奴も再生の見込みあるとせると違う
立出し頃は享保十六年十一月なりしが三吉は種々しゆ/″\工夫して本所ほんじよ柳原まちつき屋の權兵衞といふ者あり此者はかね知人しりびとなる故是をたのみて欺かばやと思ひ常盤橋御門を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
……お千世のためには、内の様子も見て置きたい、と菊家へ連れようとした気を替えて、清葉はお孝を見舞いに行くのに、鮨というのも狂乱の美人、附属つきものの笹の気が悪い。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
常ならば東海道の五十三つき詩にもなるべき景色ならんに、柿色の筒袖つつそでに腰縄さえ付きて、巡査に護送せらるる身は、われながら興さめて、駄句だくだにでず
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)