“幾代”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いくよ57.1%
いくだい42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昨日きのふといふ過去は幾十年を経たる昔日むかしの如く、今日けふといふ現在は幾代いくよにも亘るべき実存の如くに感じ、今迄は縁遠かりし社界は急に間近に迫り来り
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
隣の家——それは幾代いくよという待合になっている二階座敷の話声はなしごえが手に取るように聞えて来るのに、ふと耳を傾けた。
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
古池に飛び込むかはづは昔のまゝの蛙であらう。中に玉章たまづさ忍ばせたはぎ桔梗ききやう幾代いくだいたつても同じ形同じ色の萩桔梗であらう。
虫干 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
うで幾代いくだいものうらみを背負せおうわたしなればだけことはしなければんでもなれぬのであらう、なさけないとてもれもあはれとおもふてくれるひとはあるまじく
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)