“可笑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おか63.8%
をか20.0%
おかし9.9%
をかし4.9%
かし0.7%
をかしき0.2%
おかしく0.1%
をかしい0.1%
をかしさ0.1%
ヲカシ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その結果から曲りなりに表面張力を算出して先生にほめられたりしたことが今思い出しても可笑おかしいような子供らしい嬉しさを感じさせるのである。
科学に志す人へ (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
けれど、可笑おかしいことには、彼女が妻や母としての職務に就て知ることを許されてゐるのは、普通の工人がその職に関してよりはずつと僅少である。
結婚と恋愛 (新字旧仮名) / エマ・ゴールドマン(著)
友達の誰も彼もがみなちゃんとした顔をしているのに、自分の顔はなんだかへんだ、可笑おかしい、出来損いだ、私は独り肩身の狭いような思いをした。
前途なお (新字新仮名) / 小山清(著)
ルウズヴエルト氏は可笑をかしさうに訊いた。馬は牝牛が法外の値で取引されたのを聞くと、何だか面白くなささうな顔をして、頻りに瞬きをしてゐた。
お文伯母が目白に対しても、まるで人間のことを言ふやうに丁寧な言葉を使ふのが、それが真面目であるだけに、聞いて居るものには可笑をかしかつた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
姫はこれをも可笑をかしとて笑ひ給ふに、外の人々はにはかに色を正して、中にもかゝる味なき事を可笑しとするは何故ならんなどいふ人さへあり。
とぼけた顔。この大業おおぎょうなのが可笑おかしいとて、店に突立つッたった出額おでこの小僧は、お千世の方を向いて、くすりと遣る。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私も高笑いをした。雪江さんの言草が可笑おかしかったばかりじゃない。実は胸に余る嬉しさやら、何やらやら取交とりまぜて高笑いしたのだ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
お源は亭主のこの所為しょさに気をのまれて黙って見ていたが山盛五六杯食って、未だめそうもないのであきれもし、可笑おかしくもなり
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
エー若春わかはるの事で、かへつて可笑をかしみの落話おとしばなしはういと心得こゝろえまして一せきうかゞひますが
西洋の丁稚 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
『馬鹿なことを言ひたまへ。』と丑松は反返そりかへつて笑つた。笑ふには笑つたが、然しそれは可笑をかしくて笑つたやうにも聞えなかつたのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
行けよと命ぜられたるとなんぞ択ばん、これ有るかな、紅茶と栗と、と貫一はそのあまりに安く売られたるがひと可笑をかしかりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そこの卓子テーブルの一隅にはパラマント・オン・パレードで男前を見せたかのマツイ翠声すいせいがお可笑かしな顔をしてスープをすすっていた。
職業婦人気質 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
「オヤそれは何の真似まねだえ。お可笑かしなことをおだねえ。父上おとうさんの写真が何だというの?」
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
『豚小屋を、きれいにするのはお可笑かしい。豚小屋は昔から、汚ないところときまつてゐるのに。』
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
をりふしわらべが外より垣をやぶりて入りたるそのあなより両人くゞりいでしは、これも又可笑をかしき一ツにてぞありし。
をりふしわらべが外より垣をやぶりて入りたるそのあなより両人くゞりいでしは、これも又可笑をかしき一ツにてぞありし。
可笑をかしき可憐あはれなる事可怖おそろしき事種々しゆ/″\さま/″\ふでつくしがたし。
久く考えていて、「あ、お勢の事か」とからくして憶い出しは憶い出しても、宛然さながら世を隔てた事の如くで、面白くも可笑おかしくも無く、そのままに思い棄てた、しばらくは惘然ぼうぜんとして気の抜けた顔をしていた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
鹿川先生と同じく、此校創立以来既に三十年近く勤続して居る正直者、歩振あるきぶり可笑をかしいところから附けられた、『家鴨あひる』といふ綽名あだなをも矢張三十年近く呼ばれて居る阿部老小使である。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
恐怖おそれ可笑をかしさの眼をみはつたまま、
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
コレヲ我ガ四国衆ノ、鎧毛ヨロヒゲモ切レ腐リテ、麻糸ヲ以テツヅリシヲチヤクシ、腰小旗ヲ横ニ、柄長エナガ柄短エミジカノ不揃ヒナル駆ケ草鞋ワラヂノ軍勢ト見較ベンニハ、可笑ヲカシキバカリ、事違ヒテ、上方カミガタ勢トハ似ルベクモナシ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)