“御前”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ごぜん54.8%
おまえ9.6%
おんまえ9.6%
みまえ5.4%
ごぜ3.6%
みまへ3.6%
おまい3.0%
おまへ2.4%
おんまへ2.4%
おめえ1.8%
(他:6)3.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“御前”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸11.3%
歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本5.8%
文学 > 日本文学 > 戯曲3.4%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
御前ごぜん谷の下およそ一里ばかりにして、内蔵助くらのすけ谷と相対して東から落ち込む沢といえば、赤沢である。
御前ごぜん誕生日たんじやうびには着換きかへてようとふ、紋服もんぷくを、またうでもない
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
惣菜そうざいもののしじみさえ、雛の御前おまえ罷出まかんづれば、黒小袖くろこそで浅葱あさぎえり
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
風変ふうがわりではあるが、人からいくら非難されても、御前おまえは風変りだと言われても、どうしてもこうしなければいられない。
模倣と独立 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大帝の御前おんまえに祈をささげ終った二人は、いかりマークのついた自動車を走らせて目黒の岡に向った。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
「あ。これは逸物いちもつらしい。願わくば相国の御前おんまえで、ひと当て試し乗りに乗ってみたいものですな」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宇治山田の米友は、碓氷峠うすいとうげいただき、熊野権現の御前みまえの風車にもたれて、遥かに東国の方を眺めている。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「おそれ多くも、みかどでいらせられる。たとえかかるお姿にはならせられても、万乗ばんじょうの天子の御前みまえ
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いやいや、尼御前ごぜのお身なればこそ、かえって都合がよいのだ。大坂表の御命令とあれば、いやとも仰せられまい」
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
良家の娘たちの不幸にしてめいを失った者は、親が嫁入のような支度を調えて、御前ごぜの家へ送り込んだ。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
天使等みつかひたちオザンナを歌ひつゝ己が心を御前みまへにさゝげまつるなれば、人またその心をかくのごとくにさゝげんことを 一〇—一二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
地上の罪の同胞はらからに、代る犠牲の小羊と、神の御前みまへに献げたる、堅きちかひの我なるを、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「宗近と云えば、御前おまいさっきのものはどこにあるのかい」と御母さんは、きりりとした眼を上げて部屋のうちを見廻わす。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「何にも変った事はありゃしない。多分御前おまいの夢だろう」と云って、宗助は横になった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御前おまへゑんにすがつてむこ助力たすけけもするかと他人樣ひとさま處思おもはく口惜くちをしく
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あんま御前おまへ温順おとなすぎるから我儘がまんがつのられたのであろ、いたばかりでもはら
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
されば狂女のかどに在る間は、大御明尊おおみあかしのみこと御前おんまへ打頻うちしき祝詞のりとを唱ふるにあらざればしのあたはず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
私もう——こはくて怖くて神様の御前おんまへへ出られないんですもの——
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
御前おめえはどこだ。こんな所へ全体何しに来た。身体からだつきは、すらりとしているようだが。今まで働いた事はねえんだろう。どうして来た」
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「さうだらう。さうなくつちや、なら無え筈だ。だが火つけや押込みまでさんざんしたと云ふからにや、御前おめえも好い悪党だ。どうせ笠の台は飛ぶだらうぜ。」
鼠小僧次郎吉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
男『フンフン、御前おめあハンモエツタケスカ。フン、ニソダチナハン。アレガラナハン、サ來ルヅギモ面白オモシエガタンチェ。ホリヤ/\、大變テイヘンダタァンステァ。』
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
男『フンフン、御前おめあハンモエツタケスカ。フン、ホンニソダチナハン。アレガラナハン、サ来ルヅギモ面白オモシエガタンチエ。ホリヤ/\、大変テエヘンダタアンステァ。』
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
狂言小唄に、「遥かの沖にも石のあるもの夷の御前ゴゼの腰かけの石——夷様の腰掛けの石が沖にあるとの義——」とある。
7 「遥かの沖にも、石はあるもの。エビス御前ゴゼの腰掛け石」の唄。
漂著石神論計画 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ここにあま日高日子番ひこひこほ邇邇藝ににぎの命、笠紗かささ御前みさきに、かほよ美人をとめに遇ひたまひき。
かれ大國主の神、出雲の御大みほ御前みさきにいます時に、波の穗より、天の羅摩かがみの船に乘りて、ひむしの皮を内剥うつはぎに剥ぎて衣服みけしにして、り來る神あり。
女官御双紙オサウシなどによると、すぢの御前オマヘ・御火鉢の御前オマヘ・金の美御ミオすぢの御前オマヘの三体
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
伊波普猷氏は、すぢの御前オマヘを祖先の霊、御火鉢の御前オマヘを火の神、金の美御すぢを金属の神と説いて居られる。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)