“御前様”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごぜんさま86.4%
おんまえさま4.5%
おんまへさま4.5%
おまえさま4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もう可恐おそろしく成りまして、夢中で駈出かけだしましたものですから、御前様ごぜんさまに、つい——あの、そして……御前様は、何時いつ御旅行さきから。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
山ながら、川ながら、御前様おんまえさまが、お座をお移しなさりますれば、幾万、何千の生類の生命いのちを絶たねばなりませぬ。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
世に生業なりはひも数多く候に、優き優き御心根にもふさはしからぬやうの道に御入おんい被成候なされさふらふまでに、世間は鬼々おにおにしく御前様おんまへさまを苦め申候まをしさふらふか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
おんなつかしさ少時しばしも忘れずいずれ近きうち父様ととさまに申しあげやがて朝夕ちょうせき御前様おまえさま御傍おそばらるゝよう神かけて祈りりなどと我をうれしがらせし事憎し憎しと、うらみ眼尻まなじり鋭く
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)