“高粱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうりゃん21.2%
コーリャン18.2%
こうりょう18.2%
コウリャン12.1%
カオリヤン6.1%
カオリャン6.1%
かうりゃう3.0%
かうりやう3.0%
かうりやん3.0%
きび3.0%
たかはり3.0%
カウリヤン3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちっとも言うことを聞かないで、綱がこんがらかって、高粱こうりゃんの切株だらけの畑中に立往生をしたのは、滑稽こっけいだったね。
鼠坂 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
この頃は高粱コーリャンの刈入れ時で、どこの家でも眼が廻るほど忙がしいのに、この人は朝から煙草ばかりぱくぱくんで、寝そべって……。
青蛙神 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
早速用意をして大重君をれて出て行った。余はただつくねんとして、窓の中に映る山と水と河原と高粱こうりょうとを眼の底に陳列さしていた。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これはまた高粱コウリャン畑に榴散弾でもぶち撒くように、パラパラペラペラと、よくその舌のまわることまわること、一人で二時間立てつづけの、早口の
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
日おもてと家群いへむらなごむ畑なだり高粱カオリヤンの根はよく鋤きにけり
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「サイゴ」とは何の意味かと思うと、これは日本の軍人たちが、日露戦争に出征中、支那の女をつかまえては、近所の高粱カオリャンの畑か何かへ、「さあ行こう」と云ったのが、濫觴らんしょうだろうと云う事です。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
高粱かうりゃうはたけけて銃架じうかかげはけふもつゞいて
大釜に高粱かうりやうの粥煮られたるその横町よこまちの耳輪のむすめ
蘆荻ろてき埠頭ふとう。——柳の街道。高粱かうりやん畑。夕日。古城壁。——最後に私は巡警の物々しい北京前門停車場で、苦力クウリイの人力車に包囲されてしまつた。
南京六月祭 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
「満州なんかだめだよ、酒は高粱きびの酒で、うものは、ぶたか犬かしかないと云うじゃねえか、だめだよ、魚軒さしみなだ生一本きいっぽんでなくちゃ」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
振袖源太は、赤地総模様の大振袖の腕をまくり上げて、拳下がりに一刀を構えたまま、三丈余りの高粱たかはりの上から、土間の平次を見下ろしました。
青島チンタオまで伴なひ歸つて漸く豆を與へ、大連まで來て高粱カウリヤンを與へることが出來たとある。
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)