“コウリャン”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:こうりゃん
語句割合
高粱80.0%
高梁20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
第一軍の兵士は高粱コウリャンを喰ひ第二軍の兵士は佳肉に飽く。これ地理のしからしむる所なり。第一軍附の新聞記者は粱稈りょうかんに坐し第二軍附の新聞記者は石牀せきしょうに眠る。これ事情の然らしむる所なり。
従軍紀事 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
土間の隅に積んである高粱コウリャンを折りくべて、僕たちは霜を恐れるきりぎりすのようにかまどの前にあつまった。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
高梁コウリャン畑を、ひとしきり踏み過ぎると、だらだら凸凹でこぼこの激しい一寸ちょっと拡い野っ原であって、右手に線路が淋しく光って見え、凹間くぼまらしいくろずんだ向う側に、また高梁畑が起伏していた。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)
いま戦線にある筈の、同じ連隊の三中隊に援兵すべく徹宵てっしょう行軍していたときであった。鉄道線路添いに高梁コウリャン畑を縫って前進していると遠くに銃声の絶え間ないひびきを聞いたのだった。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)