“こうりゃん”の漢字の書き方と例文
カタカナ:コウリャン
語句割合
高粱100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あれよりは……あそこにいるよりは、この闊々ひろびろとした野の方がいい。どれほど好いかしれぬ。満洲の野は荒漠こうばくとして何もない。畑にはもう熟しかけた高粱こうりゃんが連なっているばかりだ。
一兵卒 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
道さえも、その両側がかなりはばをとって菜園になっており、その道を子供が歩くときでも、両側からおけのように葉をたれている玉蜀黍とうもろこし高粱こうりゃんをかきわけて行かねばならなかった。
骸骨館 (新字新仮名) / 海野十三(著)
馬にいたるまで土とほこりに汚れきった一頭立ての軽馬車を雑然とかためて、高粱こうりゃんむちを鳴らして何か大声に罵りあいながら客待ちしているのが、遠くさわがしいだけにうつろに眺められる。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)