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突
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つき
ふりがな文庫
“
突
(
つき
)” の例文
一
風呂
(
ふろ
)
浴
(
あ
)
びて
日
(
ひ
)
の
暮
(
く
)
れゆけば
突
(
つき
)
かけ
下駄
(
げた
)
に七五三の
着物
(
きもの
)
、
何屋
(
なにや
)
の
店
(
みせ
)
の
新妓
(
しんこ
)
を
見
(
み
)
たか、
金杉
(
かなすぎ
)
の
糸屋
(
いとや
)
が
娘
(
むすめ
)
に
似
(
に
)
て
最
(
も
)
う一
倍
(
ばい
)
鼻
(
はな
)
がひくいと
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
隱
(
かく
)
さんと云るを
聞
(
きゝ
)
共に涙に
暮
(
くれ
)
居
(
ゐ
)
たりしが
軈
(
やが
)
てお文は
父母
(
ふたおや
)
の前に
來
(
き
)
たり兩手を
突
(
つき
)
只
(
たゞ
)
今お
兩方樣
(
ふたかたさま
)
のお
咄
(
はな
)
しを承まはり候に父樣は
何方
(
いづかた
)
へかお身を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ぽんと手を拍ち「なるほどなあ、持つべきものは女房だ、先ほどから段々の御神さんの御異見、
重々
(
じゅうじゅう
)
恐れ入りました」と手を
突
(
つき
)
てあやまり
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
「
直鎗
(
ちょくそう
)
とちがって、カギ鎗の特長というのは、
三手
(
みて
)
が引ッ掛け、上下左右、
四手
(
よて
)
が
撥
(
はら
)
い、さらに
突
(
つき
)
! また
分
(
はらい
)
! あわせて九ツの
変
(
へん
)
という」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼はハッとして
四辺
(
あたり
)
を見廻すと、ホールの正面にあたった
突
(
つき
)
あたりの階段を緑色のドレスを着た女が上ってゆくのを認めた。
緑衣の女
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
▼ もっと見る
国麿
(
くにまろ
)
という、
旧
(
もと
)
の我が藩の有司の
児
(
こ
)
の、われより三ツばかり
年紀
(
とし
)
たけたるが、鳥居の
突
(
つき
)
あたりなる黒の
冠木門
(
かぶきもん
)
のいと
厳
(
いかめ
)
しきなかにぞ
住
(
すま
)
いける。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
突
(
つき
)
たりと見れば
数疋
(
すひき
)
の
猛犬
(
つよいぬ
)
いちどに飛かゝりて
囓
(
かみ
)
つく。犬は人を力とし、人は犬を力として
殺
(
ころす
)
もあり。此術は
椌
(
うつほ
)
木にこもりたるにもする事也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
的確な、みごとな
突
(
つき
)
であった。六郎兵衛は相手の刀の
切尖
(
きっさき
)
が、こちらの
躯
(
からだ
)
に当る
刹那
(
せつな
)
、
燕
(
つばめ
)
の返るように身を転じた。
樅ノ木は残った:01 第一部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
とうとう大広間の天井を
突
(
つき
)
破って、虚空はるかに飛び上って、どこへ行ったか見えなくなってしまいました。
黒い頭
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
海若藍平
(著)
単純に帰一させようとする純粋性というものにむかって
突
(
つき
)
進むが、女性はある事に触れるたびにその環境に動かされやすく、感情に殉じやすいのは当然である。
芳川鎌子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
おゆうが
俥
(
くるま
)
で飛込んでいった時、
生家
(
さと
)
ではもう
臥床
(
ねどこ
)
に入っていたが、おゆうはいきなり昔し堅気の
頑固
(
がんこ
)
な父親に、頭から
脅
(
おどか
)
しつけられて、一層
突
(
つき
)
つめた気分で家を出た。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ソーントンがお父さんを連れて行く途中で、待ち伏せていた僕は、ソーントンにピストルを
突
(
つき
)
つけて、お父さんを
救
(
たす
)
けて、代りにソーントンを地下室に入れておいたのだ。
計略二重戦:少年密偵
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
小泉がよろめく所を、右の
脇腹
(
わきはら
)
へ
突
(
つき
)
を一本食はせた。東組与力小泉
淵次郎
(
えんじらう
)
は十八歳を
一期
(
いちご
)
として、陰謀第一の犠牲として
命
(
いのち
)
を
隕
(
おと
)
した。花のやうな
許嫁
(
いひなづけ
)
の妻があつたさうである。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
一番長い
気合
(
きあい
)
のかけ合いはこの時だったかと覚えて居りまする。しかし数馬は相手の竹刀へ竹刀を
触
(
ふ
)
れたと思うが早いか、いきなり
突
(
つき
)
を入れました。突はしたたかにはいりました。
三右衛門の罪
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
セエヌの下流は蛇が曲線を描いて走る形に
紆廻
(
うね
)
つて居るので、汽車が
真直
(
まつすぐ
)
に
其
(
その
)
曲線を
突
(
つき
)
切つて三度河を渡るとサン・ゼルマンの街に着いた。
巴里
(
パリイ
)
から
此処
(
ここ
)
へは四十分で達せられる。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
ます「伴藏さん貝殻骨から乳の下へ掛けてズブ/\と
突
(
つき
)
とおされた時の痛かったこと」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
大きなデカ
爺
(
おやじ
)
が、自分の
頭程
(
あたまほど
)
もない先月生れの小犬の
蚤
(
のみ
)
を
噛
(
か
)
んでやったり、小犬が母の
頸輪
(
くびわ
)
を
啣
(
くわ
)
えて引張ったり、犬と猫と
仲悪
(
なかわる
)
の
譬
(
たとえ
)
にもするにデカと猫のトラと
鼻
(
はな
)
突
(
つき
)
合わして
互
(
たがい
)
に
疑
(
うたが
)
いもせず
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
焼野
(
やけの
)
の
雉子
(
きぎす
)
、
夜
(
よる
)
の鶴、
錆田
(
さびた
)
の雀は子をかばう。いわんや、鯨は魚の長。愛情の深さはまたなかなか。……さて、皆々さま、これなるは、
突
(
つき
)
鯨の
寄
(
より
)
鯨の
流
(
ながれ
)
鯨のとそんな有りふれた鯨ではござりませぬ。
顎十郎捕物帳:19 両国の大鯨
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
聞くところによれば、江戸で島田虎之助という先生の門人で
直心陰
(
じきしんかげ
)
を学び、それから宝蔵院の槍の極意に達し、
突
(
つき
)
にかけては甲府城の内外はおろか、お膝元へ出ても前に立つ者は少なかろうとのこと
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
豹のような水夫は、ピストルを、僕の
胸板
(
むないた
)
に
突
(
つき
)
つけたまま
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
汁
食
(
めせ
)
とすすめめぐりてとぼしたる火もきえぬべく人
突
(
つき
)
あたる
曙覧の歌
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
それお
突
(
つき
)
だ。受けることはわたしが受ける。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
重詰
(
ぢうづめ
)
に
花
(
はな
)
を
添
(
そ
)
へて
突
(
つき
)
だしたのでは
狂人
(
きちがひ
)
にされるより
外
(
ほか
)
はない……といつた
同
(
おな
)
じ
日
(
ひ
)
の
大風
(
おほかぜ
)
に——あゝ、
今年
(
ことし
)
は
無事
(
ぶじ
)
でよかつた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
話し實意を
打明
(
うちあけ
)
て御願ひ申なば
命乞
(
いのちごひ
)
の事
協
(
かなは
)
ぬ儀は有まじ然なり/\と其儘
駈出
(
かけいだ
)
して見付驛なる
可睡齋
(
かすゐさい
)
の臺所へ
駈込
(
かけこみ
)
三五郎は手を
突
(
つき
)
何卒御
住持樣
(
ぢうぢさま
)
に御目通りを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
重さ十五
斤
(
きん
)
の槍を
揮
(
ふる
)
って
突
(
つき
)
の猛練習をなし、一夜一千回から二千回に及び、それを三十夜も続けたという。
剣の四君子:04 高橋泥舟
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
聞いたことのない名だし、むろん独創のものだろうが、「
飛魚
(
とびうお
)
」という
突
(
つき
)
の手に秘術があった。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
真面目につとむる我が家業は昼のうちばかり、一風呂浴びて日の暮れゆけば
突
(
つき
)
かけ下駄に七五三の着物、何屋の店の
新妓
(
しんこ
)
を見たか、
金杉
(
かなすぎ
)
の糸屋が娘に似てもう一倍鼻がひくいと
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
悔
(
くい
)
というかたちもないものの中へ押込めてしまって、長い一生を、
凝
(
じ
)
っと、
消
(
きえ
)
てしまった故人の、恋心の中へと
突
(
つき
)
進めてゆかせようとするのを、私は何とも形容することの出来ない
樋口一葉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
伝
(
つたへ
)
ていふ、
白髪
(
はくはつ
)
白
衣
(
い
)
の
老翁
(
らうをう
)
幣
(
へい
)
をもちてなだれに
乗
(
の
)
り
下
(
くだ
)
るといふ。また此なだれ須川村の方へ二十町余の処
真直
(
まつすぐ
)
に
突
(
つき
)
下す年は
豊作
(
ほうさく
)
也、菖蒲村の方へ
斜
(
なゝめ
)
にくだす年は
凶作
(
きやうさく
)
也。
其験
(
そのしるし
)
少
(
すこし
)
も
違
(
たが
)
ふ事なし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
大御門
(
おおみかど
)
そのかたむきて橋上に
頂根
(
うなね
)
突
(
つき
)
けむ
真心
(
まごころ
)
たふと
曙覧の歌
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
すると、旦那です……(馬鹿め、
止
(
や
)
めちまえ、)と言いながら、片手づきの
反身
(
そりみ
)
の肩を、御寮人さ、そのお珊の方の胸の処へ
突
(
つき
)
つけて、ぐたりとなった。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
窺
(
うかゞ
)
へば
晝
(
ひる
)
の
疲
(
つかれ
)
かすや/\と
休
(
やす
)
み
寢入
(
ねいり
)
居り夜具の上より
床
(
ゆか
)
も
徹
(
とほ
)
れと氷の
刄
(
やいば
)
情
(
なさけ
)
なくも只一
突
(
つき
)
女は
苦痛
(
くつう
)
の聲も得立ず
敢
(
あへ
)
なくも
息
(
いき
)
絶
(
たえ
)
たれば
仕濟
(
しすま
)
したりと
床
(
とこ
)
の下より
件
(
くだん
)
の
服紗包
(
ふくさつゝみ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ハタと
睨
(
にら
)
んで
汝
(
そち
)
までが
同
(
おな
)
じやうに
何
(
なん
)
の
囈語
(
たはごと
)
最早
(
もはや
)
何事
(
なにごと
)
聞
(
き
)
く
耳
(
みゝ
)
もなし
汝
(
そち
)
が
追
(
お
)
ひ
出
(
だ
)
さずば
我
(
わ
)
れ
自身
(
じしん
)
にと
止
(
と
)
むる
妻
(
つま
)
を
突
(
つき
)
のけつゝ
病勞
(
やみつか
)
れても
老
(
おい
)
の
一徹
(
いつてつ
)
上
(
あが
)
りがまちに
泣頽
(
なきくづ
)
れしお
高
(
たか
)
が
細腕
(
ほそうで
)
むづと
取
(
と
)
りつ
力
(
ちから
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一家をなして、当代一流といわれてからでも、昼は何百の門人に当り、夜は必ずその「
突
(
つき
)
」の練習を怠らなかった。少しくらいな
風邪
(
かぜ
)
や病気などは、三千回も「突」をやれば
癒
(
なお
)
ると自分で云っていた。
剣の四君子:04 高橋泥舟
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
新しい
檜
(
ひのき
)
の雨戸、それにも顔が描かれそう。
真直
(
まっすぐ
)
に向き直って、
衝
(
つ
)
と
燈
(
ともしび
)
を差出しながら、
突
(
つき
)
あたりへ
辿々
(
たどたど
)
しゅう。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
是
(
これ
)
より
以後
(
いご
)
の
一生
(
いつしやう
)
五十
年
(
ねん
)
姫樣
(
ひめさま
)
には
指
(
ゆび
)
もさすまじく、
况
(
まし
)
て
口外
(
こうぐわい
)
夢
(
ゆめ
)
さら
致
(
いた
)
すまじけれど、
金
(
かね
)
ゆゑ
閉
(
と
)
ぢる
口
(
くち
)
には
非
(
あら
)
ず、
此金
(
これ
)
ばかりはと
恐
(
おそ
)
れげもなく、
突
(
つき
)
もどして
扨
(
さて
)
つくづくと
詫
(
わ
)
びけるが、
歸邸
(
きてい
)
その
儘
(
まヽ
)
の
暇乞
(
いとまごひ
)
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
平たき肩を
窄
(
すぼ
)
めながら向う
屈
(
かが
)
みに背を円くし、いと寒げなる
状
(
さま
)
見えつつ、黒き影法師小さくなりて、
突
(
つき
)
あたり
遥
(
はるか
)
なる、門高き
構
(
かまえ
)
の内に薄霧
籠
(
こ
)
めて見えずなりぬ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
突
(
つき
)
のけてあとをも
見
(
み
)
ず、
町
(
まち
)
、もう
逢
(
あ
)
はぬぞ。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
かれもこれも一瞬時、得三は
眼
(
まなこ
)
血走り、髪逆立ちて駈込つ、
猶予
(
ためら
)
う色無く柱に
凭
(
よ
)
れる被を被りし人形に、
斬
(
きり
)
つけ
突
(
つき
)
つけ、狂気のごとく、愉快、愉快。と叫びける。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
わが思う処に
違
(
たが
)
わず、堂の前を左にめぐりて少しゆきたる
突
(
つき
)
あたりに小さき
稲荷
(
いなり
)
の
社
(
やしろ
)
あり。
竜潭譚
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
わが思ふ
処
(
ところ
)
に
違
(
たが
)
はず、堂の前を左にめぐりて少しゆきたる
突
(
つき
)
あたりに小さき
稲荷
(
いなり
)
の
社
(
やしろ
)
あり。
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
一本きらきらする銀の
簪
(
かんざし
)
、脚を割って
突
(
つき
)
さすように挟んだんです。
確
(
たしか
)
に、
可
(
よ
)
うござんすか。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あたりは
真暗
(
まっくら
)
な処に、虫よりも
小
(
ちいさ
)
な身体で、この大木の恰もその注連縄の下あたりに鋸を
突
(
つき
)
さして居るのに心着いて、
恍惚
(
うっとり
)
として目を
睜
(
みは
)
ったが、気が遠くなるようだから、鋸を抜こうとすると
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あたりは
眞暗
(
まつくら
)
な
處
(
ところ
)
に、
蟲
(
むし
)
よりも
小
(
ちひさ
)
な
身體
(
からだ
)
で、この
大木
(
たいぼく
)
の
恰
(
あたか
)
も
其
(
そ
)
の
注連繩
(
しめなは
)
の
下
(
した
)
あたりに
鋸
(
のこぎり
)
を
突
(
つき
)
さして
居
(
ゐ
)
るのに
心着
(
こゝろづ
)
いて、
恍惚
(
うつとり
)
として
目
(
め
)
を
睜
(
みは
)
つたが、
氣
(
き
)
が
遠
(
とほ
)
くなるやうだから、
鋸
(
のこぎり
)
を
拔
(
ぬ
)
かうとすると
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
方二坪ばかり杉葉の暗い中にむくむくと
湧上
(
わきあが
)
る、清水に浸したのを
突
(
つき
)
にかけてずッと押すと、
心太
(
ところてん
)
の糸は白魚のごときその手に
搦
(
から
)
んだ。皿に
装
(
も
)
って、はいと来る。島野は口も着けず下に置いて
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
片手
(
かたて
)
を
出
(
だ
)
して、
奴
(
やつこ
)
に
風呂敷
(
ふろしき
)
を
突
(
つき
)
つけると、
目
(
め
)
をくるりと
天井
(
てんじやう
)
覗
(
のぞ
)
きで
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
おやと
思
(
おも
)
ふと
斜
(
はす
)
かひに、
兩方
(
りやうはう
)
へ
開
(
ひら
)
いて、ギクリ、シヤクリ、ギクリ、シヤクリとしながら、
後退
(
あともど
)
りをするやうにして、あ、あ、と
思
(
おも
)
ふうちに、スーと、あの
縁
(
えん
)
の
突
(
つき
)
あたりの、
戸袋
(
とぶくろ
)
の
隅
(
すみ
)
へ
消
(
き
)
えるんです。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
晃 死ね!(と云うまま落したる
利鎌
(
とがま
)
を取ってきっと
突
(
つき
)
つく。)
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
突
常用漢字
中学
部首:⽳
8画
“突”を含む語句
衝突
突立
突込
突掛
突出
打突
突然
突張
突切
突懸
唐突
突伏
突貫
突端
突放
突刺
突支棒
猪突
突入
頭突
...