“突貫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とっかん45.5%
つきつらぬ13.6%
つきぬ13.6%
とつくわん13.6%
つきとほ4.5%
つきとお4.5%
つゝぬ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのときわが鎌田聯隊長殿かまだれんたいちょうどのは、馬の上で剣を高くふって突貫とっかん! と号令をかけた。そこで大沢おおさわ一等卒はまっさきかけて疾風しっぷうのごとく突貫した。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
ひい、と泣いて雲にとおる、……あわれに、悲しげな、何とも異様な声が、人々の耳をも胸をも突貫つきつらぬいて響いたのである。
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
じきさそこに、すくすくと山の形さあらわれて、やみの中突貫つきぬいて大幅な樹の枝が、※のあいだにゆすぶれてな、帆柱さ突立つったって、波の上を泳いでるだ。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二人宛ふたりづゝはうからすゝんで、あなこも幻子げんし包圍攻撃はうゐこうげきしてらうといふので、それ/\に手配てくばりしたが、活東子くわつとうし不間ぶまつて、かへつて幻花子げんくわしはうから突貫とつくわんきたつたのであつた。
おのれもにがさぬぞとげん八へ突掛つきかゝるに源八はおもひも寄ぬことなればおどろ周章あわてみぎの手をいだして刄物はもの挈取もぎとらんとせし處を切先きつさきふかく二のうで突貫つきとほされヤアと躊躇たちろく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
村の人が、この狂人親子の惨死を遂げているのを発見した時、短刀で、我が児の咽喉のど突貫つきとおして、自分がその死骸の上に折りかさなって自殺を遂げていた母を見た。外には、吹雪ふぶきがしていた。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
階下の方では何やら、騷ぎが始まつた樣子、四ツ谷の與吉の聲が突貫つゝぬけます。