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『僧』
ふりがな文庫
『
僧
(
そう
)
』
何処からともなく一人の僧侶が、この村に入って来た。色の褪せた茶色の衣を着て、草鞋を穿いていた。小さな磐を鳴らして、片手に黒塗の椀を持て、戸毎、戸毎に立って、経を唱え托鉢をして歩いた。 その僧は、物穏かな五十余りの年格好であった。静かな調子で …
著者
小川未明
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「新小説」1910(明治43)年9月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約21分(500文字/分)
朗読目安時間
約35分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
合
(
かさな
)
暈
(
まわ
)
古
(
ふるく
)
湿
(
しめっ
)
流行
(
はやっ
)
的
(
ねら
)
漸々
(
ずんずん
)
広
(
ひろま
)
従
(
つい
)
明
(
あく
)
間
(
げん
)
余
(
ほか
)
僧侶
(
おしょうさま
)
経
(
たた
)
揺
(
ゆれ
)
打
(
うっ
)
上
(
あげ
)
突立
(
つったっ
)
最
(
もっと
)
閉
(
つぶ
)
許
(
ところ
)
艶
(
つやや
)
弛
(
ゆ
)
戦
(
ふる
)
戦慄
(
ぞっ
)
冷
(
ひやや
)
囁
(
つぶや
)
立
(
たっ
)
突貫
(
つきとお
)
媼
(
ばばあ
)
生
(
な
)
年老
(
としとっ
)
彼
(
あの
)
何
(
いず
)
磐
(
かね
)
浸
(
にじ
)
辺
(
ほとり
)
躍
(
おどら
)
許
(
ばかり
)
出
(
いで
)
可
(
か
)
置
(
おか
)
立会
(
たちあっ
)
空想
(
おもい
)
止
(
とど
)
後
(
おく
)
持
(
もっ
)
云
(
いう
)
連
(
つらな
)
何様
(
どんな
)
赤銅
(
あかがね
)
負
(
おぶ
)
見慣
(
みなれ
)
臭
(
におい
)
叫
(
わめ
)
置
(
おい
)
繭買
(
まゆがい
)
哀
(
あわれ
)
稀
(
ま
)
女房
(
かみさん
)
婆
(
ばばあ
)
家
(
や
)
平常
(
へいぜい
)
洪水
(
おおみず
)
水腫
(
みずぶくれ
)
彼
(
あ
)
彼方
(
あっち
)
斯様
(
こんな
)
掌
(
たなごころ
)
振
(
ふり
)
鳴
(
なら
)
饑
(
うえ
)
頭髪
(
かみのけ
)
鈍色
(
にぶいろ
)
許
(
ばか
)
薬売
(
くすりうり
)
落着
(
らくちゃく
)
而
(
そ
)
老耄
(
ろうもう
)
真黄
(
まっき
)
直
(
すぐ
)
疑
(
うたがい
)
畦
(
うね
)
爺
(
じじい
)
熱
(
ほて
)
気狂
(
きちがい
)
村端
(
むらはずれ
)
暫
(
しば
)
普通
(
なみ
)
日当
(
ひあたり
)
定
(
きま
)
後
(
のち
)
弛
(
たる
)
引上
(
ひきあげ
)
己
(
おれ
)
尚
(
な
)
垢染
(
あかじみ
)
何処
(
いずこ
)
嘲笑
(
あざわら
)
憫
(
あわれ
)