“嘲笑”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
あざわら44.1%
ちょうしょう39.5%
てうせう4.0%
わら4.0%
あざけり2.3%
あざわらい1.1%
せせらわら1.1%
あざ0.6%
わらい0.6%
あざわらひ0.3%
(他:9)2.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“嘲笑”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語73.1%
文学 > 日本文学 > 小説 物語6.2%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)2.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「差している刀は立派でも、腕がなまくらなら役に立たん」傷のお方は嘲笑あざわらいながら、「よしよしそのうち試して見よう」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
孫兵衛の下りてくる足もとを、お綱は新藤五の切ッさきで待った。上の顔は嘲笑あざわらって、構えをとりながら飛ぼうとする。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
云うもはずかしいこのいい加減な解決を、彼の方から先まわりして、嘲笑ちょうしょうしようとしたが、うまく笑えなかったのだ。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
でもそれは嘲笑ちょうしょうだったろうか、あるいは談話だったろうか? 二人は相手の欠点をクリストフに話すことさえあった。
また「いづみ干瓢鍋かんぺうなべか。車麩くるまぶか。」とつてともだちは嘲笑てうせうする。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
悶えて悶えて悶えてゐる心を、うはべのにぎやかさにまぎらはしてゐるさびしさを、人々はただ嘲笑てうせうの眼をもつて見ました。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
ひと手疵てきずを負つて苦んで居るのを、はたで観て嘲笑わらつてるやうな、其様そんな残酷な人間ぢや無いよ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
屹度あの婆あどもは、後でおらたちを嘲笑わらつてゐくさるだよ、でなかつたら、この場へ新らしい帽子を賭けてもええだ。
嘲笑あざけり罵声ののしり憎悪にくしみの声の中に、縦横に上下に走る稲妻! それかのように十数本の白刃が、主税の周囲まわりで閃いた。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
怒りと嘲笑あざけりを浮べた信吾の顔が、時々胸に浮んだ。智恵子は、今日その信吾の厚かましくも言出でた恋を、小気味よく拒絶ことわつて了つたのだ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
これも陽の光と潮風に焦げて渋紙色になった総之丞の顔には嘲笑あざわらいが浮んだ。
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
こう言って金助は、前の嘲笑あざわらいと変ったホクホク笑いをしました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それでも、ヤンは嘲笑せせらわらって、なアにお父さんを説き伏せて晩にきますよと、洒々しゃあしゃあと自信ありげに帰っていったのである。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
と肩をゆすりて嘲笑せせらわらえる、かれは少しく背かがみながら、くれない襯衣しゃつの袖二ツ、むらさきの帯に突挿しつつ、腰を振りてのさりと去りぬ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
猥れて嘲笑あざめるはた寒き、 凶つのまみをはらはんと
文語詩稿 一百篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
〔猥れて嘲笑あざめるはた寒き〕
文語詩稿 一百篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
荒木夫人は干からびたような嘲笑わらいもらして
少年・春 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)
櫛まきお藤ともあろうものが小むすめやからに男を奪られて人の嘲笑わらいをうけてなろうか——身もこころも羅刹らせつにまかせたお藤は胸に一計あるもののごとく、とっぷりと降りた夜のとばりにまぎれて、ひそかに母屋の縁へ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
はた、赤き此面このも彼面かのも嘲笑あざわらひ……あまる空なく
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「あれなる浪人が、吾等の邪魔になる岩根へ腰掛けて動かぬばかりか、このざまは何事じゃと、嘲笑あざわろうた無礼な一言、聞き捨てなりませぬゆえ引ッ捕えたところでござります」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「私は我儘が大好きじゃ!」鳰鳥も嘲笑えみを浮かべながら、「私は大の我儘者じゃ。私は元来遊女の身分、自分から好んでこのような窮屈な館へ参ったのではござらぬ。好まぬ私を無理に連れ出し、窮屈なお館へ上げたのはいったいどなたでございます? 好まぬ館へ参ったからは、せめて少しの我儘ぐらいは、許されるのが当然じゃ」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
無下むげ嘲笑けなすでもあるまいと氣付きづいたので
旦那様は少許すこし震えて、穴の開く程奥様の御顔を熟視みつめますと、奥様は口唇くちびるかすか嘲笑さげすみわらいみせて、他の事を考えておいでなさるようでした。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
さすがに彼の一本参りしを、蒲田は誇りかに嘲笑せせらわらひしつ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
どうもいかぬ、唯ちらちらする蘭引のたぎる音につれて、火蛇ひへびの精の嘲笑せゝらわらひが聞えるばかり。彼はわが冥想を亂さうとして戯弄するのか。
錬金道士 (旧字旧仮名) / ルイ・ベルトラン(著)
いつもそれと名ざされてはいなかったが、しかし明らかにわかるようなやり方で、横柄おうへいなクリストフが嘲笑ちょうしようされていた。
数人の片輪者が洞口へ、ノッソリ姿を現わした。彼らは手を振り肩を聳やかし、二人の巫女を嘲笑ひやかした。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「それでは妾達はここに立って、岩石人達を呼びましょう。毎日の日課でございますから。そうすると小憎らしい岩石人達は、雑木で蔽うた洞の口を、ノロノロ開けるのでございます。そうして妾達を嘲笑ひやかすのです。で、今日も開けましょう。その時おはいりなさりませ」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
兄妹ここで死んだならさすが謀反を企むだけあって、その最期さいごも立派であったと部落の人達にめられもし、憐れみの掛かることもあろう、ほうむってくださるお方もあろうに、おめおめ刑死しようものなら、死所を踏み違った未練者と多くの人に嘲笑わらわれたあげく
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)