“気振”のいろいろな読み方と例文
旧字:氣振
読み方割合
けぶり57.1%
けぶ42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貧乏咄をして小遣銭こづかいせんにも困るような泣言なきごとを能くいっていても、いつでもゾロリとした常綺羅じょうきらで、困ってるような気振けぶりは少しもなかった。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
もしそれが日頃の誓約せいやくや態度とちがって、裏切るようなことでもあったら、嘲笑わらってやろうという気振けぶりさえ見えないこともない。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、おくびにもそんな気振けぶりは見せなかった。彼等に知られるのが厭で、装うた無頓着さが、彼の態度を忽ち、ぎごちなくした。
日は輝けり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
だが、そんなことは気振けぶりにも見せなんだ。己は人並の恋なぞ出来る身体ではなかったのだ。この世のことは何もかもあきらめ果てていた。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)