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嘲笑
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わら
ふりがな文庫
“
嘲笑
(
わら
)” の例文
もしそれが日頃の
誓約
(
せいやく
)
や態度とちがって、裏切るようなことでもあったら、
嘲笑
(
わら
)
ってやろうという
気振
(
けぶり
)
さえ見えないこともない。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私は自分の莫迦らしい妄想を
嘲笑
(
わら
)
い、何時の間にか眼の前で両手を
確乎
(
しっかり
)
固めて居るので急いで其の拳を解き、ふう……と溜息を洩らしました。
陳情書
(新字新仮名)
/
西尾正
(著)
しかし、君、僕だつて左様冷い人間ぢや無いよ。
他
(
ひと
)
の
手疵
(
てきず
)
を負つて苦んで居るのを、
傍
(
はた
)
で観て
嘲笑
(
わら
)
つてるやうな、
其様
(
そん
)
な残酷な人間ぢや無いよ。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
屹度あの婆あどもは、後でおらたちを
嘲笑
(
わら
)
つてゐくさるだよ、でなかつたら、この場へ新らしい帽子を賭けてもええだ。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:03 ソロチンツイの定期市
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
落ちる度に、自分の失策を
嘲笑
(
わら
)
はれて腹を立てた子供のやうに眞劍な顏付で起上つて、(背中に立つてゐる裝飾風なギザ/\が、もの/\しい眞面目な外觀を與へてゐる)
かめれおん日記
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
▼ もっと見る
(「時」はすべてのものを
嘲笑
(
わら
)
う。されど金字塔は「時」を嘲笑う)——その金字塔が沙漠の上、五町の
彼方
(
かなた
)
に夕陽を浴び、
黄金
(
こがね
)
の色に煙りながら、
厳
(
いかめ
)
しく美しく
聳
(
そび
)
えている。
木乃伊の耳飾
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その芝原へ杉を植ゑることを
嘲笑
(
わら
)
ったものは決して平二だけではありませんでした。あんな処に杉など育つものでもない、底は硬い粘土なんだ、やっぱり馬鹿は馬鹿だとみんなが云って
居
(
を
)
りました。
虔十公園林
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
と、
嘲笑
(
わら
)
った。
不在地主
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
まるでこの人間どもは、おれの今を
囃
(
はや
)
していやがる。おれのこの形相を
嘲笑
(
わら
)
っていやがる。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
よくこれまでそれを見て
嘲笑
(
わら
)
ったりした、顔じゅうを繃帯して、二つの穴から眼玉だけ出している乞食の老婆の立ちならんでいる間を押し分けるようにして、伽藍へ駆けつけるなり
鼻
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
その芝原へ杉を植えることを
嘲笑
(
わら
)
ったものは決して平二だけではありませんでした。あんな処に杉など育つものでもない、底は
硬
(
かた
)
い
粘土
(
ねんど
)
なんだ、やっぱり馬鹿は馬鹿だとみんなが云って
居
(
お
)
りました。
虔十公園林
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
自害などしたら、奴等が、こぞって、手を
拍
(
う
)
って
嘲笑
(
わら
)
おう。それが、いやだ、無念だ
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
口
癖
(
ぐせ
)
のように——大阪が恋しい、大阪が恋しい、と
嘆
(
なげ
)
いていたお米を
嘲笑
(
わら
)
って
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あれみろ!」と、指さして、町の天狗のように、わあわあと
嘲笑
(
わら
)
う。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だが、これを聞いて、ひとり
嘲笑
(
わら
)
ったのは、奥にいる狼友だった。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「異約あるにおいては、天下へ向って、
嘲笑
(
わら
)
い申すぞ」
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
海は
嘲笑
(
わら
)
う。
陸
(
くが
)
は
怒
(
いか
)
る。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
嘲
常用漢字
中学
部首:⼝
15画
笑
常用漢字
小4
部首:⽵
10画
“嘲笑”で始まる語句
嘲笑的
嘲笑癖
嘲笑者